東方儚月抄 小説版第三話 & コミック版第八話


さて、儚月抄の方の感想を。
 『キャラ☆メル』連載の小説の方が世に出たのは先なのですが、私が読んだのは漫画版が先だったので、そちらを先にレビューします。
 あ、例によってネタバレ注意アルね。



 コミック版第八話、まず冒頭で描かれるのは兎たちの訓練風景。
 ヘルメットにウサミミに銃剣姿の集団って、なんかもうカオスすぎるw
 ていうか、月側の戦闘方法って普通に銃剣つきの小銃なのか。霊夢とか大丈夫なのか?(笑)
 で、垂れ耳のレイセンさんがそこに加わる描写。


 で、綿月姉妹がいろいろ喋っているものの、あんまり新情報というほどのものはなし。
 先月の感想書いた時は見分けられてなかったんですが、この姉妹、帽子のあるなしと、あとエプロンっていうか、えーとえーと(←服に関する語彙が少ない
 とにかくそれの肩紐が左右どちらかが無いっていう感じで特徴づけされてるんですね。しかし、片側だけ肩紐がない服とか、またケッタイなデザインを思いつくことw


 さて、後半はパチュリーさんが霊夢魔理沙にロケットの説明を。
 つっても、我らが霊夢さんがそんな面倒な話を律儀に聞いているはずもなく、最初から投げやりなのでありました。
 ていうか、儚月抄パチュリーは可愛すぎるね(ぇ
 くじ運悪そうと言われて、おみくじの結果を白状するところとか地味にクリティカルでした(えぇ〜
 ていうか、紅魔館メンバーで博麗神社に初詣に来たりしてるのか? それでおみくじとか引いてるのかしら。異様すぎるんですがw
 レミリアは大吉、フランは大凶(大当たり的な意味で)、東方二次作品ではすっかりネタ担当が定着している美鈴は凶、咲夜さんは主を立てつつ瀟洒に吉か中吉を引いてるだろうし、そうすると確かにパチュリーは末吉あたりを引いてそうなのでした(笑)。と、こんな連想がすぐさま働いてしまう辺りが東方人気のミソなんでしょうね。
 霊夢が大吉かハズレしか引かないというのも、いかにもな話です。


 場面変わって、いきなりパチュリーの図書館に永琳と鈴仙がいて面食らいます。誰に呼ばれたのかと思ったら、不法侵入かよ!w
 さすが、セキュリティの手薄さに定評のある紅魔館(笑)。
 美鈴は何やってたんだ、と思う人は、儚月抄のオフィシャルHPへ行って秋枝さんのイラストメッセージを見てくると良いですよw


 で、どうなることやらって感じです。
 幽々子様に続き、永琳もロケットを月へ行かせる腹積もりの様子。しかも、その永琳は一方で綿月姉妹にも近々侵入者がある事を警告して見せています。何が狙いなのやら、この時点ではさっぱり。
 くじ運の悪いパチェは地上でナビゲーターという事で、月へ向かうのはレミリア、咲夜、霊夢魔理沙の4人でほぼ確定ってところでしょうか。フランは……多分連れて行ってもらえないんだろうなぁ。
 そんなわけで、どうなるかまだ予測がつきません。そんな漫画版の展開。
 ……それにしても、あのロケットは何回見ても噴くw


 さて、そして『キャラ☆メル』の小説版ですが。


 月側の一番トップにいるらしいのが「月夜見」という名であると知って、もしかしてZUN氏は日本神話を再構築するつもりなのかな、と少し思いました。
 それはこの小説の後半、飛んできた鴉を見て「鴉は太陽の化身です、月夜見様のお姉様の使いかも知れませんよ」と綿月妹が言っているのを読んでさらに思うところ。
 言うまでも無くツクヨミとは日本神話の月神の名前。その姉とは太陽神アマテラスのことでしょう。その辺まで、後々登場するキャスティングの中に入っているとなると、これはかなり大きく出たな、という印象を拭えません。この儚月抄には出ないにしても、東方の後のシリーズで出るとすれば。
 アレか、日本神話の神様を全部東方風の少女にした上で順次出していくんだろうか。何かすごい神話になりそうです(笑)。


 さらに、浦島太郎の伝説まで東方世界に取り入れられてました。
 一応初心者向けに解説しておくと、浦島太郎の話というのは、日本の風土記日本書紀にも記述されている出来事です。作中に出てきた「水江浦嶋子」というのは記紀神話での浦島太郎の呼び名ですね。文花帖での妹紅のスペルカードにもありましたが。
 かぐや姫に続き、東方世界に取り入れられた伝説という事になります。そうしたものを取り入れつつ、量子力学の視点とかも同時に紛れ込んでるあたりがなかなか素敵。こういう横断的な視野の広さを持つ作品には弱い私です(笑)。


 それにしても紫様、穢れとか悪心とかかなり言われ放題ですが(笑)。まあ、あの方はそんな言われ方しても屁でもないんでしょうけどw


 そんな感じで、
 とりあえずこの年末年始で、儚月抄にもかなり進展があったと言って良いと思います。今後どうなっていくか、引き続き楽しみです。