第三回 日暮里と赤羽周辺


 とりあえず最初に。
 昨日の日記冒頭で柴又帝釈天に行くと書きましたが、行けませんでした(ぇ


 いや、日暮里まで行って、京成線に乗り換えるところでこう……ここで乗り換えるとその分交通費が上乗せされるんだなーと思って。
 日暮里から徒歩で行けないかとふと思ってしまって(※無理です


 まあ、大体いい加減なんですけどね。事前にも現地でも地図見たりしないし。そういうわけで、何となく日暮里から歩き始めてしまったために、全然見当違いの方向へ歩く羽目になり、結局今回柴又はお預けとなりました。
 まあ、またいずれ機会を見つけて行ってみるさ。


 ちなみに写真が多いため、今回から記事は「続きを読む」方式にしました。以下をクリック。




 そういうわけで、午前11時ちょい前、日暮里を出発点に歩き始めたのでした。


 一応、なんとなく京成線の向かっている方向に行こうかな程度の目的意識はあるものの、そこはそれ、ちょっとでも気になるものや道があるとそちらへフラフラ入っていってしまうわけで、そのうちに方向がよく分からなくなって、あらぬ方角へ歩いて行ってしまうわけであります。
 まして、何となく大通を嫌って細道へ細道へ入っていくからなおさら。
 そんなわけで、出発から十分ほどでもうどちらへ向かっているか分からぬまま、日暮里の街を歩く私。周囲は住宅と、それから町工場が並んでいました。もっとも最近の不景気のせいか、町工場はどこも何となく暇そうでしたが。



なんか凄い植物を発見したので撮影。これ何?


 で、荒川区役所の横を抜け、どちらへともなく歩きつづける。まあ、特にどちらへ行くか気にしないなら、どの道を行ったって別に構わないわけです。『不思議の国のアリス』でチェシャ猫さんも言ってるから間違いない。
 そんなこんなで、適当に面白そうな道を選んで行くうちに辿りついたのは、荒川自然観察公園。
 ちょっとした高台にある公園で、なんかやたら静かで平和なところでした(笑)。池で白鳥が泳いでたり、黒い蝶二匹が花のまわりでデッドヒートを繰り広げてたりするのを見やりつつ。ところどころに彫刻なんかも置いてあります。



お姉さんそこで何やってんの?



 そしてこの公園から、荒川区浄水場の真上を通る橋みたいなのが出てるんですよ。これがまた、なかなか壮観でした。



こんな景色。ちなみに橋の反対側もこんな状況。


 初っ端から目的地を見失ってさ迷い歩いてましたが、珍しいものが見られたのでまぁまぁの出だし。多分。


 その後、再び町中に出て、歩くうちに線路沿いの道に出、やがて町屋の駅に出ました。
 ここで京成線の路線図を確認、どうも柴又は遠すぎて行けなさそうだとようやく判断するw  そしてそのまま、あてどなく再び住宅の間の小道へ入っていく私。


 さて、この辺りは、先日歩いた六本木や麻布とはまただいぶ違う雰囲気の場所です。どちらかというと私が小学校時代を過ごした墨田区曳舟押上の辺りに近く。
 そのせいか、なんかひどく懐かしい気分で歩いていました。家と家の間の細道に入っていくとそのまま児童公園につながってて子供たちが遊んでいたり。また、八百屋や肉屋や魚屋がまだ生き残ってたりするのも、なんとも言えない感じです。
 私も子供のころ、商店街を歩いてて魚屋のおっちゃんに声かけてもらったり、肉屋におつかいに行ってコロッケをおまけしてもらったりしてたのですよ。なんか、そういう空気が残ってるんだなぁ。



この細道が、なんと商店街なんですよ。ぽつぽつと道の両側に商店がある。
 実際、先日の原宿→六本木→麻布→浜松町というルートでは多分一軒も見かけなかった八百屋さんを、この日は実に5軒くらい見かけました。もう、ノスタルジーだけで顔がニヤけてしまう私(笑)。



思わずこんな写真も撮ってしまうさ。



 ところが、そんな感じで浮かれて歩いているうちに、気がつけば見えてくるのは「JR貨物」なんて看板だったりしまして。行きついてみれば山手線田端駅。なんだよ戻ってるじゃないかよw
 とりあえず、駅がけっこう高い位置にあるので、高架状になってる坂道を上っていくわけなのですが、そうするとすぐそばのビルの踊り場やベランダみたいなところで、サラリーマンの皆さんが寂しくタバコを吸ってるのを何人も見かけるという。やっぱり喫煙者は肩身狭いのね(苦笑


 ともあれ、一応今日は都心部から多少とも離れた方へ行こうかなという感じで、このまま山手線の内側へ入っていく気にあまりならず。案内板を見るうちに、もうこれは隅田川に出てしまおうという気分になる。先日も発症した「水辺に行きたい症候群」(笑)。
 そんなわけで、一直線に歩いて歩いて、隅田川へ。



川へ出ました。これで勝つる。


 線路をたどるのは避けるのに、川辺はいくらたどっても苦にならないわけで、そのまま隅田川を上流へ向けてあるいて行きました。途中、あらかわ遊園とかいうちょっとしたテーマパークがあって、幼稚園児らしいのが大騒ぎで遊んでいたり。
 かと思うと、突然隅田川の川面をジェットスキーが5台くらい駆け抜けていってびっくりしたり。こういう時に余裕でシャッターチャンスを逃すのがzsphereクオリティ。ていうか、それにしても隅田川ジェットスキーぶっ飛ばしたり出来るものなんだねぇ。


 本当はずっと川沿いに歩いて行きたいところなんですが、途中で遊歩道が途切れて金網にさえぎられたりもします。そうするとまたやむを得ず町中に下りて行ったりする事になりまして。
 それでも隅田川から離れないように道を選んで歩いていると、知らぬ間に団地のど真ん中に迷い込んでしまったりして。
 これがまた、静かなんですよ。昼時くらいだったんですけど、本当に人が住んでるのか疑問に思えてくるくらいに静かでした。いや、洗濯もの干してあるから人が住んでるのは確実なんですが、誰も見かけないし気配もないという。
 団地の間の児童公園を通りかかる。ここにも人影は見えず。
 で、実はここまでかなりの距離を歩いてきてます。そろそろちょっと休憩したい気分でもあり。というわけで。



試しにブランコをこいでみたりする29歳独身男性(ぇ


 ……うん、子供時代以来の経験でありましたが、大人になった今ぶらんこ思い切りこいでみたら、結構楽しかった(笑)。
 で、いい加減大きくこいでいたところで、自転車を押しながら近づいてくるおばちゃんを発見したので慌てて離脱しましたw



ことのついでに。その近くの別な公園で撮ったシュールな1枚。これ夢に出るぞ?(笑)



 ちょうどこの辺りで、隅田川は大きくカーブします。その流れを追うようにまた町中を進んでいくうちに、また妙なお店を発見しました。電車内の忘れもので、引き取り手のなかった品物を販売しているお店なのだそうで。面白そうなのでちょっと覗いてみたりしました。
 まあ、大半は傘ですけど(笑)。中にはぬいぐるみとか妙なものもあり。
 とりあえず、何をどうしたら電車の中に硯(すずり)を忘れたりできるのか教えてほしい。あと、バンプの『天体観測』を忘れたヤツは猛省するように(ぇ
 何故か店内がやけに蒸し暑く、ほどほどに冷やかして外に出ました。


 なおも隅田川の流れを追いつつ進む。と、さびれた住宅地の合間、家と家の隙間の狭いスペースを通った向こうに、一段高くなった細い道が見えました。
 なんか私道っぽくもあり、怒られるかなーと思いつつもそちらへ上ってみる。右手側は隅田川に面しているのですが、塀が高くて水面は見えず。左手側は住宅の裏側という感じ。
 こういう、秘密めいた道を歩くのは楽しいものです。子供のころ、家と家、マンションと塀の間の狭い通り道を見つけては、秘密の抜け道として駆け回っていた、そんな昔を思い出させる気分。



もしかしたら地図にない道かもしれない、川沿いの裏道を行く。



 やがてこの道を進むと、住宅地だった左手側の視界が開けて、高級マンションが群立する、なんか垢ぬけた風景に一変しました。さっきまで、わりとゴミゴミした印象だった家々が、ウソみたいに明るい色調で開けて、目の前には豊島橋。
 橋を渡った向かい側が、川面に近い遊歩道になっているようだったので、対岸に渡ってなおも上流側へ足を運んでみます。



頭上に高速道路を仰ぎつつ。さっきの裏道とは雲泥の差な、小洒落た遊歩道。


 さほど行かないうちに隅田川沿いの遊歩道が尽き、そのまま道なりに土手を上がっていくと、そこは隅田川と荒川が急激に接近している場所でした。両方の川面が望める、なかなか贅沢な眺めです。



 荒川側に広がるのはこんなパノラマ。川を横切り交差する高速道路の高架。
 何て言うか、一瞬おもわず「人間の技術ってすげーなぁ」とか思ってしまう。
 車で通過すると、あまり感慨を持つことなく通り過ぎてしまう情景なんですが、ここまで徒歩で来た等身大のスケール感で突然この景色に遭遇すると、「うわなんだありゃスゲー」ってなりますw
 その上を絶えることなく流れつづける車の流れも含めて、なんか圧倒されます。


 さて。ここまで川の流れを追って来ましたが、現在目の前に川は二本あります。広々とした緑の河川敷がある荒川と、また住宅地の間へ舞い戻っていく隅田川の流れを比較して、以降荒川の川岸を歩いて行く事にしました。


 折しも天気は晴れ。ほどよい気温に風が心地よく。散歩コースとしては実に絶好のルートであります。



荒川を望む。



歩いている道はこんな感じ。


 実に気持ち良かったです。テーマとか思索とか関係なく、歩いてるだけで心楽しい。もうね、行けるんならどこまでも、水源まで行ってやりたいくらい楽しかったですよ(笑)。


 やがて、一旦離れた隅田川の流れが、再び急接近してきます。この辺、かつて暴れまわった川らしい複雑な状態。近づいたり離れたり。


 それにしても、こうして広い河川敷を眺め、見晴らしの良い道を歩いてきている中、反対側の



こういう景色を見ると、普段の我々がいかにぎゅうぎゅう詰めな中で暮らしているかが分かって何とも言えませんね(笑)。



 ちなみに、上の写真の少し手前くらいから、右手側の荒川河川敷はゴルフ場だったりします。
 実は学生時代に、祖父母の勧めで部活動としてゴルフをやっていたりしまして。なんかクラブハウスとか見覚えがあったので、もしかしたら前に来たことある所だったかも知れない(笑)。
 そして、にもかかわらずここまで歩いてきたこの日の散歩者私の率直な感想は、「こんなところにゴルフ場なんて作らなきゃいいのに」でした。人間って身勝手(ぉ



 さて、そのままさらに歩いて行きますと、左右両側の二本の川が合流するようで、私の歩いていた岸は行きどまり。
 ちょうどその位置、隅田川の方に水門がありまして、なんとその水門の真下(?)を渡って左手側の岸へ移動できるのでした。大喜びで写真を撮る私。



間近から。なかなかの迫力です。


 手すりから下を覗いた構図もなかなか面白かったのですが、万が一カメラ落としたら困るから撮りませんでした。その辺、わりとチキン。



 さて。さらに川岸は続くわけで、私としてはどこまでもそれをたどっていくだけで割りと幸せなのですが、まぁ記事として面白くないかなという思いと、東京都から出てしまったら「東京彷徨」でなくなってしまうかなというのと(笑)、いろいろ考えた末、左手側の岸へ移りました。案内板に、近くに「八雲神社」なる神社があると書かれていたのを見て、とりあえずそれを目標に。
 約1時間ぶりに町中へ。
 神社の位置は確認できたものの、入口がわからず余計にぐるぐると周辺を回ってしまいました。しかし、そんな無駄足も時には思わぬ発見が埋め合わせてくれるもので。



 道端にあった庚申塚を発見。生で見たのは初めてでちょっと感激する私。
 庚申塚については、まあ詳しくはググっていただければと思いますが、江戸時代に爆発的に流行した習俗で、庚申(かのえさる。昔の暦で120日に一回回って来る日)の夜に寝ずに過ごすという風習です。これはそれを実行したことを記念して立てる塚……ていう説明で良いのかな?
 擦り減ってしまって書かれた文字はほとんど読めませんが、下の方に「見ざる、聞かざる、言わざる」の三猿がいる事から庚申塚と分かります。日光東照宮の彫刻で有名な三猿は、庚申信仰のシンボルでもあるわけなのでした。
 こういうのが町中に残ってるんだねぇ。


 そして、すぐそばの八雲神社にも参拝。うちの常連さんの神城さんが近所に同名の神社があるって言ってましたけども。境内の説明書きを読むとやはり祭神はスサノオでした。出雲八重垣妻込みに、ってわけだ。
 なかなか穏やかな雰囲気の神域で、良かったです。本堂正面部の彫刻なんかもなかなか凝ってて。……しかし頑なに神社や寺の写真を撮らない私。次から撮ろうかな……いつも変な意地張って楽しい事を逃すんだし。自分の行った寺社の正面からの写真を集めるとかも案外楽しいかも知れんし。
 うむ、次から撮ろうそうしよう(何


 赤羽駅方面へ。
 あれ、先日あるいた東京タワー付近にも赤羽って駅なかったっけと混乱する。あっちは「赤羽橋」なのね。頑張れ地名オンチ私w
 途中、なんかやたら大きな観音像が見えたのでふらふらと寄って行ってみたりします。寺の名前控え忘れてしまったのだけれども、なんかお坊さんの座像があったり、そして



こんな大きな観音像があったり。敷地も広そうなのですが、何故かお寺本体(?)がどこにも見当たらない。さびれちゃったんですかねぇ。
 ちなみに上の観音像、写真でぱっと見では大きさが分かりにくいかも知れませんが、背景の車と比較してもらえると、大きさがわかると思います。私を片手で持ち上げてぶん投げられるくらいのスケールです(そのたとえはどうか


 で、さらに歩いてJR赤羽駅方面へ。1番街という商店街らしい道に入ったら、右も左も飲み屋でした(笑)。
 そして、久しぶりに大きな駅前の喧騒に迎えられつつ、JR赤羽駅へ到着。
 時刻は4時にならんとしていましたが、ここでお昼(ぇ  だってお腹すいたのが河川敷に出てからだったんだもの。食事処なんてどこにもなかったのですよ。とりあえず夕飯に差し支えないように、ざるそばで軽く。


 そして、食後、特に目的も定めないまま、ひょろひょろと町中へ入り込む私。
 この界隈は高低差がけっこう激しくて、坂道が多かったです。高台の団地地帯をちょっと歩いてみたり、そこから下って住宅街を歩いてみたり。
 やがて、「赤羽自然観察公園」という看板に行きあたり、せっかくなので中に入ってみる。
 相変わらず町中に突如緑深い森が現れるのには面食らいます。周囲から町の色が消えて緑一色になるくらいの広さと深さはある公園でした。特に私の耳目に引っかかるような花が咲いてたりするわけではなかったんですが。
 そのかわり、子供たちが元気に遊び回ってました。特に男子。
 小川になってるところに入って、メダカだか何だか、生き物をとろうと網を水中に入れてる様子とかを見て、微笑ましさにニヤニヤしてしまう私。そんな遊びをしてる子供たちがまだいる、っていうだけでちょっと嬉しい。


赤羽自然観察公園」を出てさらに歩きました。途中で、また小さな公園をいくつも通りましたが、印象に残ったのは、ここでも小学校くらいの男子がさかんに遊んでいる様子だったり。
 実際この日、野球やサッカーをする子供をあちこちでかなり見かけました。なんかみんな元気そうで、見てて安心します。
 当たり前のことだけど、少子化だの何だのと言っても子供が完全にいなくなるわけじゃなくて、今の時代に「子供」をやっている者も普通に存在するわけなのでした。この日は小学校のそばを通りかかる事も多くて、結果そんな報道が嘘に思えるくらい大勢を見かけたなぁ。もちろんウソじゃないんだけども。
 いやまぁなんて言うか、彼らが明るく暮らせる時代が来ると良いですなぁ(何



閑話休題。爆睡ぬこ。


 あと、この近くでやっぱり小学1〜2年くらいの男の子たちが遊んでましたが、その1人が高らかに『宇宙戦艦ヤマト』の主題歌を歌ってて耳を疑う(笑)。坊や、その歌どこで覚えたの?w



 歩いていると、赤羽八幡神社というのを見かけました。基本、寺社を見かけたら入るのが私で、そちらへ入っていこうとしたのですが……なんか様子が変です。
 思いっきり電車の高架下をくぐる薄暗い場所に「八幡神社」という看板がかかってまして。歩行者はそちらへ入っていくようなんですが。もう一つ入口があるらしく。



この情景。なんかデパートの駐車場でよく見る坂道に鳥居がセッティングされているという。
 で、上ってみて分かったのですが、これ、神社の境内、本殿のすぐそばに直接車で乗り入れられるというすごい構造になってました。え、何、ドライブスルー神社?(笑)
 しかも神社がある場所も、線路の通るトンネルのすぐ上というか横というかに位置してまして、多分電車が来たらものすげぇ騒音がすると思われる。無茶すぎるw
 由緒書きを読んでみるとかなり凄い事が書いてあって、坂上田村麻呂が創建し、源頼光源頼政がそれぞれ再建に関わり、太田道灌が中興の祖だと。すごいビッグネームが並んでいてびっくり。御利益も武運長久(近年は受験祈願などが多いとか)。
 しかしそんな凄い神社なら、もう少し立地がどうにかならんものか(苦笑 
 ひどい事するなぁJR(ぇ
 首をひねりつつ境内を出ました。



 さて。本来赤羽駅から離れて別方向へ行くつもりで歩いていたのですが。
 どうも赤羽自然観察公園を出る際に、出口を探してるうちに方向を誤ったらしく。ぐるっと回って元来た赤羽駅方向へ戻って行っていたらしくて。
 ついさっき、八雲神社を出た後に通った辺り、1番街の入口に出くわして混乱する私。小説とかで同じ所をぐるぐるまわる旅人とかありますが、初めて自分で体験しました(笑)。
 そしてこの辺りでタイムオーバー。仕方なくもう一度JR赤羽駅へすごすご歩いて行って、そこから帰宅とは相成りました。


 この日歩いたルートは以下の通り



 ……そうでなくともさ迷い歩いた道を、うろ覚えのままアバウトにマッピングしただけなので全然正確ではありませんが。
 とりあえず、よくもまぁこんなデタラメに歩けたものです(笑)。彷徨の名に恥じない無軌道なルートでした。全然柴又方面に歩いてないし。


 あと、この地図と自分の歩いた道を照らし合わせてみると、けっこう面白そうな場所を思いっきりスルーしてた事にも気づきます。八雲神社の近くに「えんま堂」とか面白そうな場所があったんですねぇ。見てみたかったけど、現地に行って気付かないとスルーしてしまうのがこの企画の泣き所ですね。
 なんとも、一期一会なアバウトな散策が私のスタイル。


 結局この日は、特に観光的な場所にはほとんど行かなくて、実質荒川土手散歩が半分くらいだったわけですが。折しも良い天気で、川岸を歩くのは本当に気持ち良く、それだけでも出かけた価値がありました。
 その他、先日の原宿から六本木、麻布といったルートではあまり見られなかった、小さな町工場や地元の商店なんかもたくさん目にしました。いわゆる下町の風情というやつかな? 私が小学校3年まで過ごした隅田川のほとりも、今ちょうど東京スカイツリーに比較的近い場所なのでかなり様変わりしてしまってますが、昔はこんな感じで八百屋や魚屋の元気な町だったんですよ。住宅や町工場がごちゃごちゃ建ってて、私や弟は公園と家の間の細い隙間に抜け道を見つけては、それらを秘密の通路として縦横無尽に町中を駆け回ってた。
 そういう雰囲気というのは、第一回の国分寺のような町ともまた違う、小じんまりとした感じなんですね。そこではまだまだ、特に少年野球のチームとかに所属してるわけでもない、普通の子供たちが普通の遊びとして、集まって野球とかサッカーとかやってるんですよ。PSPじゃなくて(笑)。
 まだ東京都内に、そういう場所がかろうじてでも残ってるというのは、やっぱり少しだけ嬉しい事だったりしたのでした。