近畿旅行2009 1日目大阪


 そんなわけで、5日分の旅行日記をつけるわけです。初日は大阪、残りはすべて京都をまわるのに使いました。
 まずは6月22日、大阪を回った時のことを。


 ただし一つだけ断り書きがあります。今回、わりと大量の写真を撮るわけで、手持ちのSDカードではまず足りないため、夜にMSNのSkyDriveにデータを預けるという方法をとっていました。が、うっかり同じフォルダに放り込んでしまったため、初日の写真データがそっくり消えました(ぇ
 まあ私のミスなんで仕方ないのですが。これで京都を回った時のデータまで消えてたら泣くに泣けない状態でしたが、そちらは大丈夫だったので、不幸中の幸いと思うしかない。


 そんなわけで、初日の日記は写真なしです。



 出発は早朝5時。わりと気合い入っておりました。普段はそろそろ寝ようかという時間ですからね(ぇ
 秘密のルートから飛行機のタダ拳をゲットしていたので、一路羽田空港へ向かいます。朝食は品川駅で立ち食いそばで済ます。


 で、空港への到着が7時くらいでしたでしょうか。そのまま機械で一番早く乗れる便をチェックしたら、なんとわずか20分後。「搭乗口には15分前までにお願いします」とかアナウンスされてるわけで、大慌てで身体チェックを済ませて飛行機に乗り込む羽目に。お陰で旅情も実感もなく、あれよあれよという間に羽田を飛び立つ事になってしまいました。展望台から飛行機眺めたり写真撮ったりしてれば、「おお、俺はこれから旅行に行くんだ」という実感が少しは得られたのかも知れないものを。うっかりしました。


 で、久方ぶりに乗った飛行機。やっぱり離陸の瞬間とかワクワクしますね(笑)。
 天候はこの時はあいにくの曇り時々雨。しかしお陰で、スターウォーズばりに雲と雲の間を縫って飛ぶ様子が窓から見えたりして……まあ私は通路側だったので遠めにちょっとだけですが。
 今回、移動や宿での何もできない時間が大量にありそうだったので、本4冊の他に、珍しくパズルの本を1冊買っておいたわけです。


スリザーリンク 2 (ペンシルパズル本)

スリザーリンク 2 (ペンシルパズル本)


 ↑これね。
 久しぶりにペンシルパズルをいじくったりしつつ、やがて眼下に大阪の街並みが見えてきたりして。
 問題なく着陸。午前9時前には大阪の地に降り立つ事ができていました。
 第一目標は天王寺駅近くの四天王寺。で、あべの橋行きのバスをつかまえます……と、これがまた到着とほぼ同時に出発が迫っていて、空港の全景を写真におさめるとか、そんな余裕もないまま出発。あうー私の旅情がー(何


 10時ごろ。天王寺駅着。天候は小雨模様。コインロッカーに荷物をあずけ、身軽になって四天王寺へ行ってみました。
 聖徳太子ゆかりの寺で、大阪に立ち寄る機会があればぜひ一度行ってみようと思っていたお寺でした。実際行ってみると、敷地も広いしさすがに立派な感じ。フリーマーケットがあったりもして、結構賑やかです。
 ついでに修学旅行生もたくさん。


 ただ、若干、観光寺ちっくな側面が表に出過ぎてて、ちょっと私好みじゃなかった面もありました。境内全体に放送流して五重塔への参拝を促したりとか、まあ別に悪くはないけど。
 私はと言えば、境内を一回りし、宝物殿の中を眺め、といったところ。とりあえず聖霊院の立て札を見て、我が愛する『宗像教授伝奇考』「西遊将門伝」で見たのと同じ風景に無駄にワクワクしたり(大間違い  ちなみに、拝殿の奥に行けたのでちょっと入ってみたのですが、なんか悪の秘密基地みたいになってました(謎
 他に印象に残ったのは元三大師堂でした。元三大師は比叡山天台座主で良源という人なのですが、伝説では鬼の姿になって疫病神を追い払ったと言い、その時の姿を絵師に描かせ、今も比叡山の横川でこの絵の描かれたお札が売られていたりします。
 で、この四天王寺の元三大師堂には、鬼の姿をした大師の像があったのですね。そんなに大きくはないけど、なかなかの迫力でした。
 そもそも四天王寺に元三大師堂がある事もろくに知らずに行ったので、この発見はなかなか心楽しく。下調べをしない旅の醍醐味です(笑)。



 四天王寺を出て、少し住宅街を歩いた先に四天王寺庚申堂があります。以前、うちのブログの「東京彷徨」で庚申塚を紹介した事がありましたが、その庚申信仰の大元締めと言われる場所です。
 とはいえ、一般にはマイナーなのか、人はほとんどいませんでした。青面金剛に手を合わせ、車止めに彫られた三猿を眺めただけで私も退却。
 一度天王寺駅へ戻ります。


 お昼は、餃子の王将で済ませました。基本的に旅先での食費は極力削る方向で。
 ていうかこの後大阪市街を歩きながら思ったのですが、また京都でも同様だったのですが、関西地域ってやたら餃子の王将多い(笑)。東京での松屋吉野家並みにあちこちで見かけました。なかなか予想外でありました。
 餃子定食を頼んだのです。で、こういうのってスープついてくるじゃないですか。ラーメンのつゆを少し薄めたようなやつ。大阪で食べた定食のそのスープが、それはもう、とんでもなく薄味でカルチャーショック級の衝撃を受ける私(笑)。こ、これが大阪か……私は今、関西の味の洗礼を受けている! ……みたいな(大袈裟
 まあ餃子は普通に美味しく。食べ終えて移動開始。


 さて。今回の旅は、いつもの「東京彷徨」と違って、基本的には観光がメインです。有名どころを回る事を一応目的にしてたりします。
 なので目的地もそんなにひねる必要もなく。目指すは道頓堀です。グリコ見に行こうと(笑)。


 で、案内所で地図を見せてもらうと、距離的にもそんなに遠くなさそうなので、歩いて行ってしまおうと思い、おおまかな方向だけ把握して、いつも通りの無鉄砲強行軍。
 幸い、四天王寺から戻ってきた辺りで雨もやんでいたので、歩くには良いコンディションでした。
 途中、すぐそばの堀越神社に立ち寄ったり。ここも聖徳太子ゆかりの神社。
 本当はこの近くに茶臼山古墳もあったようなんですが、近くに見当たらず。どうも、天王寺公園側から入らねばならなかったのを、公園の外だけ歩いたのでたどり着けなかったようです。無念。まあしかし、私の旅にはある意味つきものの展開。


 北上し、細い裏道を進んでいくうちに、目の前に白い鉄塔が現れました。あれー何かHITATCHIとか書いてあるなーと思いながら寄って行ったら、何の事はない通天閣でした(ぇ
 ……いや、普通の観光客が通る全面の商店街側とはまったく逆の方向から寄って行ってしまったので、そうと分からずに根元まで行ってしまいました。設計者の意図どおりに動かない男、私。


 とりあえず真ん中あたりまでエレベーターで昇ってみましたが、そこから上へは入場料がいるということで。お値段600円。
 ここで上にあがってビリケンさんを拝んでいくのが人の道というものなのでしょうが、入場料を財布と相談した結果、見送る事に(ぇ
 まあ、先日東京タワーに行った時も、上らずに外観だけ眺めて帰ったし、これでおあいこだよね?(意味不明


 さらに北上。少し道をそれて、せっかくだから悪名高い(?)大阪日本橋を眺めていこうかと、そちらへ足を向けてみた。西の秋葉原と称される町、見せてもらおうか(誰


 で、歩いてみると確かに、パソコンショップ電気店が多い。なんか半導体とか真空管とか売ってる店があって、18歳未満はご入場いただけない店があって、ついでに家具店まであるあたり、秋葉原にある店をシャッフルして並べ替えたような街並みでした(笑)。
 ためしに中古ショップの同人コーナーを覗いてみたら、東方project作品が一通り並んでて、おお、やるではないか、という気分に(笑)。まあお値段は倍くらいに跳ね上がってましたが。
 さらに、一本奥の道、多分オタロードと呼ばれてる辺りにも入ってみたりしました。多分あのあたりを指す言葉なんだと思うけど(上の同人ショップで地図で指し示されてたのがそのあたりだったし)。とりあえず、上天気の白昼にメロンブックスの大看板とか見た時の、この何とも言えない気持ちは何なんだぜ?


 一路、なにわ駅方面へ。
 若干迷いましたが、ほどなく道頓堀に着けました。おお、これが本場のかに道楽!
 そして心斎橋に出、なんとなく見覚えのある景色に行きあたったのですが、肝心の荒ぶるこいし嬢のポーズ、もといグリコの看板がありません。目の前には工事中のシートがかかった建物があって、あれもしかして運悪く見れないとかか? ……と思ったら、私の背後側にありました(笑)。写メとってるご婦人がたの姿でようやく気付いた。
 で、ここで私も写真撮ったんですけどねー。惜しい事をした。


 さて、ここでいったん、喫茶店に入って考えました。
 いつもなら、ここから行き先を定めず周辺散策に出るところ。しかし今回はなにせ遠征です、次に大阪に来られる機会がいつあるとも知れない身。なれば移動手段を駆使して名所を回れるだけまわる方が得策かなぁと。いやこの段階でようやくそんな考えに行きつくのがそもそもアレですが。


 そんなわけで、地下鉄を使って向かったのは大阪城
 時間的にはこの時点で3時くらい。まだまだ余裕あるだろうと思って、先に手前側の大阪歴史博物館へ。
 古代の難波京から、現代にいたるまでの大阪の歴史をいろいろと概観できるわけですが、これがなんかいろいろ凝った展示でして。やけに大掛かりで、むしろ採算とれるのか心配になってきます(笑)。なんかぐりぐり動くし。


 個人的に面白かったのは、江戸時代の大阪に銅の精練所があったっていう話かなぁ。商業都市であっただけでなく、工業都市でもあったと。
 で、この博物館だと戦国から安土桃山時代のころの展示が少なくて、そこはやはり大阪城がすぐそばにあるからなのでしょうね。
 ……さて。その大阪城。十分に時間があったはずなのですが、どうもこの辺で疲れが出たらしく、休憩するつもりで座ったソファで居眠ってしまい。博物館を出た時には、大阪城への入場が無理な時間になってました。何やってんだかw


 まぁでも、せっかくだから近くまでは行ってみました。
 ついでに、城壁の内側にあった豊国神社にも行ってみたり。祭神は豊臣秀吉。で、鳥居を入ってすぐのところに秀吉の銅像もあったのですが、脳天に鳥のフンの直撃を食らってました(笑)。誰か掃除してやれよw


 大阪城を出、手持ちの地図を眺めて検討します。明日は京都に入るので、宿も大阪駅付近でとった方がスムーズそう。大した距離がないので、せっかくだから歩いてみようか、とか。
 そんなわけで大阪駅へ向けて徒歩移動開始……のはずだったのですが、ここで根本的なミス。北へ歩きださねばならないのに、現在地を誤認してて南へ歩き始めてしまったのでした(ぇ
 結局、大阪の東側の住宅地を歩く羽目に。


 なんだろうなぁ。真新しい家も多いんですが、それ以上に古びたというか、崩壊寸前の建物が多くて困惑しました。瓦がずり落ちちゃってる家とか。廃工場がそのまま放置されてたりとか。
 東京でも時々感じることですが、町の新陳代謝が間に合ってないような感じです。ものすっごい古びた壁の団地とかさ。
 中心部の整備のされ方に比べて、そういう周縁部の風景にぞんざいさを感じてしまうのですが……。もちろん、そういう風景も嫌いじゃない自分もいるのだけれども。


 結局、目標地点と反対側に向けて歩いているのに気づいたのは、鶴橋駅を超えてコリアタウンに迷い込んだ辺りでした。で、こうなったらもう、道頓堀に戻ってそこにあった漫画喫茶に入ってしまうのが一番だと結論づけ、夕闇せまる町中をそちらへ。
 再び道頓堀に入り込み、そこでたまたま「豚玉半額」のお好み焼屋を見つけて、夕食にありついたのでした。ありがたきかな半額、おかげで私も少しは食い倒れ気分を味わえました。店にしてみれば、半額にしたお好み焼一つとソフトドリンク一つだけで他に何も頼まない一人客なんて邪魔極まりなかったでしょうが(笑)。


 そんなわけで、無駄に歩き回って体力は消耗したものの、無事に1日目終了。いよいよ翌日には京都入り、という次第でありました。つづく。