あの〜、もう一つだけ……


 さて、本日は久々にクッキング。
 実は気分があんまり乗らなくて、よほどレトルトで済ましてしまおうかと思ったのですが……そこは気合一発。イヤでも盛り上がらざるを得ないレシピを用意して自分を鼓舞しました。


 本日のレシピ……チリ・コン・カン。


 メキシコ料理らしい、ピリ辛の豆料理です。
 なんでこれで盛り上がるのかというと……中学時代夢中になって読んだ『刑事コロンボ』シリーズで、コロンボの大好物として出てきていたからです。
 材料が特殊で、三度の飯にもれなく緑茶がついてくる祖父母のレパートリーにあるはずもなく、かといって外食でもなかなか食べられない。そんな、私にとって長年の「一度食べてみたい料理」だったのです(当時からなんとなく辛党だったしね、私)。
 チリパウダー探してさんざん商店街を歩き回るハメになったけど……ていうかチリパウダー高かったけど……そんなことにはめげずに、レッツ・トライ。


 ……いやね。
 手元の料理本に、堂々と「チリパウダー大さじ3〜4」とか書いてあって、「いいのかなぁ?」とは思いました。
 実際に大さじ4杯弱を器に出してみて、ますます疑心暗鬼になりつつ。
 たまねぎ、肉、ホールトマト、豆などを鍋にぶち込み、意を決してチリパウダーを煮立った鍋に叩きいれます。


 ――やばかった。
 においが、すでに辛いんですよ。目とか微かに痛いんですよ(笑)。
 食えるのかどうか気が気じゃありません。愛エプに出てくるようなスンゲー料理になったらどうしよう、とか。
 煮込んでいた二十分ほどの間、こんなにスリリングだったのは久しぶりでしたね。どきどきです(笑)。


 結果的に、そこそこの味になってくれました。
 まだなんとなく味がちぐはぐで、チリパウダーの量はもう少しおさえても良いかもとは覆いましたが……及第点でしょう。よくできました俺。


 チリパウダーまだ半分余ってるから、余裕があったらもう一回作ってみようかな。