パプリカ


 誘われて見てきました、映画『パプリカ』。原作筒井康隆、監督今敏、制作マッドハウスだったかな。


 とにかく、ひたすら面白かった。映画館で映画見て、ここまで満足したのは数年ぶりじゃないかな、というぐらい。
 始まりから終わりまで、ずぅっと充足していました。部分的に、十分くらい幸福感を感じる映画はそれなりにありますけど、頭から尻尾までずっと幸福、っていう映画は滅多に無いですからね。とにかく面白かった。


 これがアニメだよね、っていうか、アニメーションで作品を作るなら、これくらいやってくれなきゃ、という感じだったのですよ。イマジネーション、演出、画面作り、とにかくそう。
 今、CG技術が発達してるから、実写でも大抵のことはできるわけですけれども、これと同じ事を実写でやっても絶対にこういう空気は出せない。昨今、CG技術の発展に合わせてコミック作品の実写映画化が盛んに行われていますが、確かに原作と同じものを映すことは出来ているけれど、結局実写であることに違和感を感じさせられるっていうのがあるじゃないですか。
 それはやっぱり、アニメならではの空気っていうのがあるということですよね。
 この『パプリカ』は、そういう意味でアニメの醍醐味をたっぷり味あわせてくれたなと、久しぶりに思わせてくれる作品でした、私にとって。


 夢の表現、画面内で次々展開される奇想。
 こういうのは大好物です。本当に、資金に余裕があればもう一回見に行こうかと思うくらい、とにかく幻想的で。でも暗くならずにどこか陽気な空気が流れてて。ああ、もう、本当に良いなぁ。
 登場キャラたちもそれぞれ活き活きと動いてましたし。ヒロインのパプリカとか魅力的だし。
 まあ、登場人物の一人で大食漢の天才研究者、時田の声がアムロ・レイだったわけで、それが時々私の中で引っかかったりもしましたが(笑)。ちなみにパプリカは林原、つまり綾波レイの中の人……あ、もしかして声優さんはレイつながりか(黙れ


 まあとにかく、私としては大変気に入った映画でありました。大変おすすめです。