ウルトラマンメビウス


 先日、珍しく有給休暇とって、土曜日にゆっくり掃除したり読書したり執筆したりしていたのですが。
 春になれば忙しい一辺倒で、恐らく当分ないだろう連休。やはりここは、土曜に休みをとったからこそ出来る何かをしようと思いまして。


 土曜日5時半からの『ウルトラマンメビウス』を見たわけですよ(それかよ


 そうしたらこれがちょうど、ウルトラマンA登場の回で大興奮。
 ヤプール人も出てきて、主人公メビウスを追い詰めつつ、エースの助言と活躍があり、メビウスの逆転があり、最後に北斗と南の再会がありで、もう何ていうか、ものごっつ感動しました。ええもう(ぉ



 この辺の昔のウルトラマンは、本放送こそ私が生まれるより前ですが、我が家ではなぜか、小学校くらいまでレンタルビデオ屋のアニメ・特撮関係を延々借りて来ては見せるという謎習慣があり、その量はもはや英才教育の域に達していたという家で。
 そんな私にとっては、やっぱり昭和時代のウルトラマンは馴染み深いヒーローでありますから。
 平成の今、活躍しているのを見れば熱くもなろうというものであります。


ウルトラマンメビウス』という作品が、ウルトラマンというシリーズ作品の歴史の中でどんな意味を持っているか――については、色々と分析したり語ったりしているHPがネット上に沢山ありますので、ご興味のある方は検索でもしていただけると。いわく、物語の中盤で主人公がウルトラマンであると発覚し、それでもなお人間である仲間たちがウルトラマンである隊員を支えて戦い続ける物語であるとか。
 主人公ウルトラマンが、新人=ルーキーでまだ能力的にも未発達であるという設定とか。
 平成ウルトラマンの中では、昭和時代のウルトラマンと設定的に地続きの久しぶりの話であるとか。
 その辺の話は、他サイトにゆずりたいと思います。


 ただ、このシリーズを見て思ったのは、なんていうか……昭和ウルトラマン世代のおっちゃんたちの、「おれらだって若者を励ましたり諭したりしたいんだよ!!!」っていう願望というか、そういうのがダダ漏れに溢れてきてる作品だなぁと(笑)。
 設定の通り、今回のウルトラマンはまだまだ新人で、怪獣相手にも苦戦したり迷ったりしているわけです。そんな新人ウルトラマンメビウスに対して、「先輩」であるかつての昭和ウルトラマンたちが助言したり、時には叱ったり、そして共闘したりする話が随所にあるわけですね。一昨日はウルトラマンエースで、他にも既にタロウ、レオ、80が登場、来週は帰ってきたウルトラマンが出てくるとか。
 この設定って言うまでもなく、「若者頑張れ」って意味ですよね(笑)。


 もちろん、そこで若者が純真なヤツで、先輩の話を素直に聞いてくれるっていう話になっているのは、これは教え導きたい側の、おっちゃんたちのロマンスでもあるわけです。
 そういう意味じゃ一昨日の話なんて、エースでかつて共闘した北斗と南が再会とかしちゃうわけで、完全にロマンスですわね。
 ネット上で見てても、どちらかというと昭和ウルトラに思い入れのある層が主に反応してて、じゃあ子供たちの反応はどうなのかな――というのは私の目にはあんまり入ってこなかったり。まあこりゃネットで見てる限りそうもなりましょうが。
 まあでも、平成ウルトラからのファンとかよりも、はるかに昭和ウルトラのファンの方が騒いでる感はあります(当たり前っちゃあ当たり前ですが


 ある意味で非情に都合の良い話ではあるのだけれども……ただやっぱり、こういうウルトラマンを見て、今小学生くらいの子供たちがそれなりに勇気付けられたり、主人公と一緒に、先輩たちの姿と教えを受け止めて頷いてたり、そういう事が――ほんの少しでも、わずか数パーセントでも良いからあれば良いなと思っています。
 やっぱり、私自身が昭和ウルトラマン好きだからね。親しみも愛着もあるし。
 それに何だかんだ言って、先達から有効なアドバイスを受けられない環境というのは貧しいものです。それは実際仕事の場に出てみると余計に感じるわけで……経験の豊富な人がいてくれて、いろいろと教えてくれたり見本を示してくれたりする事が、現場を維持したり、新人がそこで頑張り続けたりする上で重要なのは言うまでもないことで。
 だから、その先達と新人の、本当に良好な関係というのを願ってこの作品は作られてるのだろうと思い――この作品を見た人たちに良い影響が少しでもあれば良いね、と思ったりするのでした。