ニコニコ動画について思うこと


 どうにも、YouTubeとか、ニコニコ動画については非常にコメントしづらい部分があって。
 それはやっぱり著作権の問題とかなんですけどね。


 先日、あがっていた『らき☆すた』本編動画の削除が相次いでちょっとした騒ぎになっていました。
 京アニは明らかに、ニコニコ動画で見られる事を考慮してこの作品を作っている節があるので(たとえば本編中でのボケやパロディネタへの突っ込みの不在とか。あれはニコニコ動画の利用者が突っ込みを入れる事で盛り上がるように設計されてるように思える。また、12話だったかのエンディングで『ゴッドマン』のOPがちょっとだけ出てきたりするのもそうだし)、この削除騒ぎは多少意外な感がありましたが。
 まあしかし、製作者がそうしたネット上での動画サイトでの評判を込みで考えて作っていたとしても、スポンサーにとっちゃ冗談じゃない話でしょうし、仕方ないのかなとこれ自体は思っています。そりゃそうだよね、間に自社のCMを見てもらうことを前提に資金出して番組作らせているのに、CMカットされた本編動画だけネットにあげられて、述べ十万人がそっちで番組見てるって事になれば、スポンサーは当然文句言うわな。


 なので事情は分かるのですが……それでも、動画の削除という形での対応になった事に一抹の落胆を感じるのも確かです。
 いろいろ事情はあるでしょうから単なる理想論ですが……ニコニコ動画の運営をしているニワンゴも会社の態勢を取っているのですから、ここと協力して、CMを飛ばして見れないような形で、オフィシャルでニコニコでも本編動画を見られるように業務提携するとか、そんくらいのことしてくれないのかな、とか思います。


 なにも、私がネットでタダで『らき☆すた』が見たいから言ってるんじゃないんですよ。
 ただこうしたネット上での動画サイトが出てきた事で、「TV番組を見る」という行為のスタイル自体が今後、どんどん違ってくるだろうと思うので。
「放映時間に合わせて、テレビの前に陣取らないと見たい番組が見られない」、というのはもう古い視聴形態になりつつあるんじゃないかと。もしくはビデオ録画して、膨大なビデオテープの管理をしつつ見るとかも。
「空いた時間に、見たいコンテンツを選んでノーウェイトでDLしながら見る」っていう形式は、テレビ番組の新しい視聴のスタイルになるんじゃないかという事。
 少なくともYouTubeニコニコ動画でこうしたスタイルで番組を視聴している人間が、十万単位でいるというのは無視できないと思うのですよね。
 一度携帯電話を知ってしまったら、固定電話と公衆電話だけの生活に戻るのが面倒で不便に感じられるように、テレビの視聴の形も変わって行かざるを得ないと思うので。
 地上デジタル放送への切り替えが今順次行われていますが、それも最終的には同じような形式になっていくんじゃないかとか妄想しています。ちょうどWEBラジオの配信と同じように、コンテンツがアップされて、それを見たい時にDLして見る、というように。


 だからアニメの製作側も、時代の先端を行くくらいのつもりで、ニコニコ動画と提携とかしてみたらどうよ? とか無責任に言い放ってみたりしたくなったのでした。