断章のグリム3・4
- 作者: 甲田学人,三日月かける
- 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2006/12/01
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- 作者: 甲田学人,三日月かける
- 出版社/メーカー: メディアワークス
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相変わらずグロ方面で突っ走っている甲田学人先生のシリーズ。
もう何ていうか、やめてトラウマ仕込んでいくのやめて(笑)。
一巻読了後しばらく、鶏肉がかなりヤバかったのですが(笑)、今度は魚とカレー・シチュー系統が食べられなくなりそうな凶悪さです。
このままシリーズ続いたら、私食べれるものなくなってしまいそうですよ(ぇ
まあしかし、相変わらずこれ、「小説だからこそ」できる事を目一杯やってる感じがして、非常に面白いですね。
例えば。ドラマなんかで、包丁でぶすっと刺されるシーンなんてのはいくらでもあるわけです。アニメなんかでも、ずぶっと腹に何か刺されるシーンなんてのは結構ありますよね。
けど、我々はそれらを記号として、見過ごしてしまいます。少なくともその映像から、実際に腹を刺された人の痛みにまで思考がいくことは、もはや稀なんじゃないかと思います。
小説はその点、違うわけですよ。
包丁を刺された瞬間の痛みの表現を、改めて文章で読者に喚起させることができる。
この作品はそれをしていて、そこが凄いなと思ったわけなのですね。えてしてライトノベルのようなジャンルで、レーベルの要請に従いながら書いていると「なぜ漫画でもアニメでもなく小説なのか」っていう部分を見失いそうになりがちですが、この作者さんはそこをすっごく的確に押さえて、きっちり小説家としてやるべきことをやってる。そこが好感です。
まあしかし、グロに耐性ない人は読まない方が良いけどね(笑)。