自作「伝奇関係データベース」より 猿賀神社


猿賀神社(さるがじんじゃ)は、青森県平川市(旧南津軽郡尾上町)猿賀にある神社である。旧社格は県社。戦後に別表神社となった。

上毛野君田道命(かみつけののきみ たじのみこと)を主祭神とし、保食神を相殿に祀る。
                              (ここまでWikiの転載)

・勧請は坂上田村麻呂

・後に、仏教の深沙大将と習合し、「深沙大権現(神蛇宮)」と呼ばれるようになったという。

 読んでた本に2〜3行の言及があったのをメモっただけなので(それにウィキの情報くっつけただけ)、ほとんど詳細な記述はありませんが。
 それでも、東北地方に深沙大将を祀った寺社があったと初めて知ったのが面白くてメモりました。


 深沙大将って、四天王のうち北方の多聞天、つまり毘沙門天の化したものという事ですが――中野美代子によれば『西遊記』の沙悟浄のモデルであったそうで。史実の玄奘三蔵が砂漠地帯の横断に苦慮した時に顕現して助けたという伝説があったらしく、この深沙神が『西遊記』に取り込まれていく中で沙悟浄になっていったらしく。
 そんなわけですから、実は三蔵法師の3人の弟子、孫悟空猪八戒沙悟浄のうち、史実の玄奘と一番関わりが深いのは実は悟浄なのだそうな。


 と、そんな話を高校時代に『孫悟空の誕生』(福武文庫)で読んで(中野美代子のハチャメチャで楽しそうな文体と薀蓄が当時の私にとってツボだったらしく(笑)、この方の著作は探して色々読み漁りました)、深沙大将の名前はわりと印象深く記憶に刻まれていたわけで。
 それが、今全然関係ない神社縁起関係の本をめくってたら、青森県の項目でこんな神様を見かけた次第。へぇー、日本のそんなところにいたのかー、とかびっくりしてみたり。
 やっぱり何だかんだで、こんな風に思わぬ繋がりとか発見とかがあったりすると、ちょっとした小さな事でも楽しかったりします。こういうのが嬉しくて民俗学とかの本読んでたんだよなぁ。