Gundam Big Expo行ってきた


 夏のビッグサイトで開催されたガンダムビッグエキスポに行ってきました。
 といっても、限定アイテムを買うでもなく、入場料だけ払って富野監督のショートムービー他無料のものだけ見てさっさと帰るという、あまり有り難くない客ではありましたが(笑)。
 あと今回、写真は無し。


 とりあえず特に急ぐほどの事もない予定だったので、お昼ごろにのんびりお台場へ。
 そのまま、だだっ広いビッグサイト内を会場まで歩きます。ここでわずか1週間ほど前に激戦が繰り広げられていたんですねぇ。兵どもが夢の跡というか(ぉ


 とりあえず有料ゾーンに入場して、何はともあれ歴代のアニメ作品を紹介したブースへ並んで入る。ていうかすごい人出。
 この、各作品を紹介したブースはこのイベントのメインの一つらしく。設定資料や絵コンテなんかも展示されていてわりと楽しめました。初期のガンタンクの設定画とか、ヤッターワンにしか見えなかったw ムサイも丸っこくてもっさりしてました。
 あと、歴代ガンダムの大判の絵も展示されてたんですが、すべて今風にアレンジされていて、なんかみんなガンダムSEEDのオープニングっぽいポーズをしている(笑)。すぐ隣に放映当時のポスターが並んで飾られているので、見比べると違和感が激しいです。なんだかなぁ。


 その他、プラモ作例やジオラマなんかも挟みながらの展示を巡って行ったわけですが、印象に残ったのは何といってもアレです。
 そう、Vガンダムのブースですよ。
 実際に人間がまたがれそうな大きさのアドラステアのジオラマと、その隣にVガンダムの中でも特に濃ゆいシーンを集めたPVが流されており。
 なんかここだけ明らかに空気感が違い過ぎてて思わず噴いた。来場者もここだけ怨念あふれる雰囲気になってて明らかにビビってます(笑)。いかん、ニヤニヤが止まらん(ぇ
 とりあえずあのVガンダムのブースだけでも、サンライズにGJと言いたいねw


 その後、平成ガンダム、そしてSEED以降のガンダム作品とブースは続きます。何気に、宇宙世紀系作品の設定資料とかは目にする機会もあるのですが、平成ガンダムのって目にする事があまりなかったので、結構面白かったかも。
 あと、トレーズ閣下と五飛を見るだけで血圧が上がる自分を再確認(笑)。


 そんな感じでした。
 最後の方でガンダムUCのブースがありまして、予告映像に声優さんのキャスティングが公開されてました。
 まぁ私はといえば、マリーダ・クルスの声がオリジナルのプルの声優さん(本多さん)でないことだけ確認してさっさとその場を離れましたが。こういう時の自分の行動原理の分かりやすさといったら。
 というか、予告映像にリゼルが映ってないってどういう事ですか!(何


 で、ゲームコーナーとかを横目に軽く冷やかし。歴代ガンダムゲームが紹介されてましたが、悪名高いケツアゴシャアは見られませんでした。なかった事にされてるのかなw


D
↑悪名高いケツアゴシャアさん


 その他、プレイできる実機もいくつか用意されてましたが、こんなところで『ナイトガンダム物語』(RPG)とかやる奴いるのか?



 『連邦vsジオン』とか、VSシリーズの懐かしいのもいくつか並んでましたが、まぁ楽しんでる小学生たちを押しのけてまでやりたいわけでもなく。
 ていうかそんな事をしに来たわけではない。



 いよいよ、メインイベントである、富野監督によるショートムービーに並びます。
 こちらも結構な人が並んでまして。待ち時間ももどかしく小さな映写スペースに陣取り……で、見たわけですが。



 率直な感想。



 だから、富野監督にはテレビシリーズくらいの尺をあげないとダメなんですよぉっ!(ぇ
 とりあえず見終わった後の感慨としては、『リーンの翼』第一話を見終えた直後とほぼ同じでした。清々しいくらい意味がわからん(笑)。
 もちろん、映像には力が籠もってて、つい見入ってしまうだけの魅力はあるんですけれども。ですから、今回のを予告編扱いに、あれでテレビシリーズをやるなら見ますよ私は。しかしあれを単独で評価しようとすると、どうすれば良いのやらw
 基本的に冨野監督って、一機のMS、一人の登場人物を設定するだけで、それに付随する組織とか情勢とか人間関係とかが出来上がってしまうタイプの作者だと思うし、そういった背後設定をおざなりにカットする事がしにくい人なので、ある意味でショートムービーって一番苦手なジャンルなのではないだろうか(ぉ
逆襲のシャア』という偉大な例外があるとはいえ、基本的に冨野監督の作品の出来って与えられた尺に比例している気もします。否、逆シャアだってZZまでのテレビシリーズの設定を援用できたからあの枠に収まってるんであって、それを無しに一から説明しようとしたら、消化不良を起こしていた可能性は低くないと思います(F91的な感じで)。
 もちろん、テレビシリーズを映画に作りなおした初代ガンダム劇場版、Z劇場版、∀劇場版は除く。
 全50話くらいの枠があって、初めて富野監督の背後設定まで含めた射程が見えてくるんですよ。そうでなくとも、富野監督って既存の言葉で言い表しにくい間隔を、新しい言葉で示唆していくような言語感覚が鋭いわけですが、逆を言えば新作のたびに何か新しい概念が出てくるわけで(ニュータイプ、オーラ力、オッガニック、黒歴史エクソダスなど)、それを説明する時間もけっこうかかる。
 今回の『リング・オブ・ガンダム』で言えばそれが「アムロの遺産」というフレーズだったのでしょうが、ものの見事にその辺を説明する時間のないまま終わってます。そりゃ分からんよ。
 いわば、全50話のうち半分の25話くらいを使って、その辺の新しい言葉や世界観設定を定着させて、ようやくシリーズの後半から作劇のエネルギーが高まって来るわけです。そういう意味ですごいスロースターターな人だと思うんですが、だからショートフィルムにはまったく向いていない人なんだと思う(笑)。


 あの映像が何だったのか、アムロの遺産って何よとか、出てくるガンダムRX−7ガンダムに似てたのはなんでだよとか、その辺の中身に関する予想や解釈は放っておいても誰かするでしょう。私は控えますが。
 ただ、作中にダイレクトに「アムロ」の名前を出した事も含めて、自分の過去作品や、過去作品で描いた希望などを少しは肯定的に受け止める気になってきたのかな、あの人も、とは思いました。
 いずれにせよ言えることは、やっぱり冨野監督にはテレビシリーズを作ってもらいたい、という事です(笑)。今回の設定のものでも、別のものでも、ともかく。


 そんな感じ。
 他は、ステージでもとりあえず興味がわくものをやってなかったし、物販ブースも用が無かったので、引き挙げました。
 1時間くらい待てば、一応最後のステージイベントで生富野見られたんですね。ちょっともったいない事したかなとも思いますが、まぁ見るものは見てしまったしね。


 といったところでした。
 この後、dNoVeLsでの小説書きの友人sinさんをお台場ガンダムに案内したり。そんなガンダム尽くしの一日。
 いやホント、今年の夏はガンダムまみれですがな。