今頃ガンダム00視聴 ファーストシーズン7、8話


第7話「報われぬ魂」


 サーシェスさんとの対決。過去の因縁が断片的ながら描かれるものの、刹那は相手に顔見せはせず。
 相変わらず、大状況に対しては饒舌なのに、キャラの背景については非常に断片的なこの辺でありました。


 その後、ガンダム4機で敵の中枢へ強襲をかけ。圧倒的な性能差でモラリアの無条件降伏を引き出したのでした。
 しかし、降伏を見届けるだけ見届けて、何もせずに帰るんじゃ実質意味なくない? という気もしなくもない。いやもちろん、敗北を認めさせたっていうのはあるにせよ。


 あと、この辺りでそろそろさすがに、敵の量産型MSが棒立ちのままボコスカ壊されていくだけの戦闘シーンに若干違和感を隠せなくなってきた私。ガンダムさんたちは割とぐりぐり動いてるんだけどねぇ。
 作劇上やられ役に過ぎないにしても、そこで手を抜くかどうかでやっぱり違ってくるわけですよ。初代ガンダムのザクだってもう少し動いてた印象がありますが……。


 結局モラリア、AEU、PCIの大部隊を向こうに回してもガンダムが圧勝。どんだけ。
 しかしスタンドプレーを咎められてロックオン兄さんに殴られる刹那君であった。
 そして、ソレスタルビーイングの活動反対派による無差別テロが発生と。


 ここもなかなか、難しいというか、微妙というか、大変なところに足を突っ込むなぁというか。
 テロとの戦い、特にガンダムのような大仰な戦力をもってテロと戦うのがいかに難しいかというのは、9.11以来の世界情勢やイラク戦争以降のアメリカの苦戦を見てきた我々には実感を持って思い返される事です。
 それでテロを相手にするって、本当にできるんかいな、と思いながら見てました。だって、生身で爆弾仕掛けてこっそり逃げていくだけのテロリストを、巨大ロボットでどうやってやっつけるのさ、という問題になる。大砲でハエを撃とうとするような状況にならないか? と。
 ……まぁ、実際次の回でそれをやってしまうのだけれども。


 それにしても本当に、00は「僕らの見ているテレビニュースの中にガンダムを放り込む」というのが基本コンセプトなんですね。なんだかんだで、そこから生まれる感想や感慨は、これまでになかった新味ではあると思います。そこが面白いから見ている感じかな。



 第8話「無差別報復」


 ガンダムvsテロリスト。
 結局、王留美の放ったエージェントがテロリストの情報を追うわけで、ガンダムさんたちはあまり動かない。
 刹那君が近くの事件に出没したテロリストを変なバイクで追っかけてたけど、普通に取り逃がすわ警察に捕まりそうになるわ、マリナさんに助けられるわ、その間に他のエージェントがテロリストを捕まえているわで、いやはや全く役に立っていないという(笑)。とりあえず留美さんの、ガンダムマイスターを生身で現場に派遣するという采配は大間違いとしか。
 別に良いんだけれども、乗機のエクシアはともかく、刹那本人に今のところカッコイイシーンがほとんどないぞ?(笑)


 そして、前の話でスタンドプレーのため仲間に殴られたばかりだというのに、今度はマリナさんに自分の正体を明かしてしまうというミラクル。おいおい(笑)。
 なんか、最初の印象がガンダムWヒイロに近いように思えて、その実、刹那さんの言動は結構短絡気味です。まぁ、完璧超人が主人公ではつまらないので、少々アンバランスなくらいの方が面白いわけですが。
 それにしても、これはひどい。先行き不安です。



 一方のサジ君は、テレビ局で働くお姉さんと会話。
 なんか、放映当時聞こえてきた感想のいくつかに、サジ君が本筋に関わらない事を訝しむものが結構私の耳にも聞こえてきていたのですが。まぁしかしこれは、明らかに意図的にそうしてるんですよね。
 言うまでもなく、ニュースを通してしかガンダムを、戦争を見る事が出来ないサジ君というのは、日本に住む大半の視聴者と同じ位置に立っているわけです。この物語の主人公はエクシアパイロット、刹那君であり、視聴者も基本的には刹那に気持ちを移しながら見ていくわけですけれども、だからこそその刹那が、通例我々が立っているポジションにいるサジ君の目にはどう映っているのか、そこを押さえなさいよ、と言っているんでしょうね、作り手側が。
 まぁ、やっぱり若干存在感は薄いけどw



 そして、世界各国がソレスタルビーイングに情報をリーク、ガンダム出動。
 本当にガンダムvsテロリストの戦闘シーンが。
 いや何というか、ガンダムが生身の人間に武器を向けるというのが、何かすごいなぁという感じ。こんなこと、Vガンダムの水着のお姉さん作戦以来じゃないかしら(ぇ
 たとえ相手が非道のテロリストだったとしても、やはり生身の人間にビームを撃ちこみまくる“ガンダム”の図は見てて異様なものがある。
 そういう意味で、この00においては主人公側ですらかなり容赦ない描き方をしてるなと思います。綺麗事で済ませる気はない、という意志は感じるのでした。


 あと、とってつけたようなエクシアのピンチシーンがあったけど、イマイチ。やっぱりピンチシーンやるなら、段取りを設けてしっかりやらないと盛り上がりませんよね。そこは残念。


 というような感じでした。
 なんだろうなぁ、ロボットアニメでもあるんだから、もう少し戦闘シーンでも魅せてほしいという希望はやはりありますね。
 けど、なんだかんだで、ガンダムで「新しいことをやっている」感はあるので(SEEDで私が感じられなかったのはそこなんだよなぁ)、引き続き見ていく事にします。