世にも美味しい数学
- 作者: 古川昭夫,稲垣裕子
- 出版社/メーカー: 日本実業出版社
- 発売日: 2003/06/26
- メディア: 単行本
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これも数年前に買って積ん読してた本。
『数学ガール』の新作が待ちきれなくて、とりあえず掘り出して来て読んでました。まぁそういう事情なので、『数学ガール』発売と同時に脇に置かれてたわけですが(ぇ
内容はまぁ、童話風の物語に乗せて数学。扱う数学はけっこう難しめ。
とりあえず、数学の問題を解かないと食事を食べさせてくれないレストランってどんなんだ。しかも問題解く以外にお代はいらないっぽい。どんな店だ。趣味かっ!?(ハリー大尉口調
うーん、一応どうにか、本の半ばくらいまではついていってたんですが、後半は脱落しました。
やっぱりこの辺がポイントなんですよね。出てくるクマとウサギが数学の問題を解いていくんですけど、二人ともスラスラとひらめいてスラスラと解いて行くので、読者が分からなくなると自動的に置いていかれてしまうのでした。
先日読んだ『数学ガール』のシリーズは、「分かる」事ではなくむしろ「分からない」ことに焦点を当てて、作中人物が積極的に「分からない」と表明する、その作中人物の「分からない」を足場に読者も一緒に登っていけるようにキチンと構成されていたのでした。
そういう部分で、この本は入門的な読み物としては一段落ちるかな。これでは物語形式にしている意味があまりない。
とはいえ、個々の話題については面白く感じる部分はありました。実際に読み手の私自身が問題にトライできるほどはついていけませんでしたけど、まぁゲームの実況動画を見るような感じで(笑)、出てきた結果に驚くくらいは出来るというか。
modとか複素平面とかを使って、こんな事まで証明できるんだー、という部分で結構面白く読めたという部分もありました。
そんな感じ。まぁ、ぶっちゃけ「理解」をしたいなら『数学ガール』読んだ方がいいと思いますよ(ぇ この本はどちらかというと、実際に問題を解く事にトライしたい人向けですかね。まぁ、「問題にトライしてやるぜ」というほどの気力がある人なら、もうちょっと本格的な本に挑んでもいいと思うし、そういう意味ではちょっと半端なコンセプトの本かも知れない(笑)。
そんなところで。