機動戦士クロスボーンガンダムゴースト2巻



 現在のガンダムエース連載作品の中では一番楽しみかもしれない……。
 というわけでクロスボーンゴーストの続編です。


 やっぱり、今まで読んできた長谷川先生単独のガンダム作品の中では一番しっくりきてるかも知れない。木星タカ派ザンスカール、リガ・ミリティアの各勢力が絡んでくる展開も面白いし、勢力同士の駆け引きも良い感じ。
 メカ的にも、相変わらず長谷川節のやりたい放題なんですけど(特にサーカスの特機群がどれもかなり無茶してるわけですが。あとジョングとかジョングとかジョングとか)、大元のVガンダムの世界観自体が突っ込み所だらけなので、そんなに浮いていない(笑)。
 サーカスのテントをあしらった母艦とかガンダム史上最大のヘンテコ戦艦なんですが、隣にタイヤ戦艦並べられると、文句をつける気力が失せるという(笑)。いや、長谷川先生にとって宇宙世紀0150年代は最も相性のいい設定年代ではなかろうか。
 とにかく、伸び伸びとした話の広がりが楽しいです。


 Vガンダムも、ゲームとかだとV2の高性能っぷりが目立ってしまってあんまり印象に残らなかったりしますが、あの機体ならではの利点と強さを短い展開の中で的確に描いていて、上手いよなぁと。


 主人公のフォントもパイロットとしての技量は高くないけれど、とっさの機転で状況を打開していくのが良いですね。元々クロスボーンガンダムのシリーズの戦闘描写って、単純なビームの威力とか武装の破壊力よりも、シザーアンカーやスクリューウェッブ、足裏に仕込んだダガーなどを駆使したトリッキーな戦闘スタイルに魅力のある作品なわけで。そういう作品の相性とも合ってる良い主人公です。


 とにかく、純粋に楽しんで読んでいます。
 あえてこの作品に難癖をつけるとすれば、「サウザンドカスタム」を略して「サーカス」は無理がありすぎるだろ、くらいですかね(笑)。ほかに特に気になるところはありませんw


 というわけで、続きに期待。