シリーズ「遺跡を学ぶ」76 大宰府
- 作者: 杉原敏之
- 出版社/メーカー: 新泉社
- 発売日: 2011/08/05
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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手軽に考古学成果が確認できるシリーズとして個人的に気に入っている新泉社のシリーズ。買って置いたのを、たまたま気が向いて読んでみました。
大宰府というと菅原道真、というのはごく普通の連想なのですが、それだけじゃないわけですね。私もまだあまり調べられていませんが、藤原広嗣が反乱を起こしたところで、玄�壯が謎の死を遂げた地で。また司馬遼太郎で読んだところによれば、唐から帰国した空海が、都に上る前に2年間も滞在していた場所でもあります。
これらは互いに関連した事項ではありませんが……しかし、一見つながっていない「点」を一つずつ穿っていくのが好きなのです。そうした点が、いつか透かし絵のように像を結ぶかもしれないと期待して、情報を点として一つ一つ刻印していくというのが、私の勉強法なのでした。
そのような私にとって、大宰府というのも魅力的な点がいくつも散らばった場所なのでした。
実際、当時の大宰府政庁が京と同じ条坊制の都市だったという基本的なところから、一つずつ驚きながら読んだ次第です。
また日本の都市としては珍しく、防塁に囲まれた、大陸的な都城を思わせるロケーションだったというのも面白く。
その他にも、なかなか面白い情報が収集できました。
やっぱりこのシリーズ良いなぁ。全100巻で完結してしまうというのが惜しいとずっと思っているのですが。同時に、同じ編集方針で海外の遺跡シリーズも出してほしいなとずっと思っている私です。新泉社さん、どうかひとつ(何