ギリシア奇談集


ギリシア奇談集 (岩波文庫)

ギリシア奇談集 (岩波文庫)


 先日岩波文庫の復刊タイトルの中にあったので、気まぐれに買ってみた。
 奇談集っていうから、こう、怪異談とか変な噂話とか、江戸随筆みたいな内容を期待していたのですが、どちらかというとソクラテスプラトン、歴代有名政治家や王などに関するこぼれ話をまとめた的な内容でした。
 なんかもう、文字通りの「随筆」というか、思いついた話題を思いつくままに書きなぐった感が強くて、おそらくこの本から著者の深遠な思想や主張が読み取れる……的な本では無さそうです。そういう意味では、すごく散漫に知ってる話を並べてみたという感じ。


 正直、よほど関心が深いか必要に迫られてるのでなければ、わざわざ読むようなほど「必読の古典」って感じでは全然ないという感想なのですけれども(笑)、逆にそういう本だからこそ、気楽に読めた一面もありました。ざっと拾い読みして、ざっと興味深い話だけピックアップして、それでおしまいっていう軽さはある。
 そんなかんじで、気になった話だけ自分用メモに拾って、さっくり読み終えた本でした。ま、たまにはこういうのもいいかなー。