近代文壇事件史
- 作者: 国文学編集部
- 出版社/メーカー: 学燈社
- 発売日: 1989/09
- メディア: 単行本
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読んで字の如く、明治以降の文壇で起きた出来事や事件、論争などを項目ごとにまとめた本。
芥川の自殺、三島の自殺から大逆事件、小林多喜二の獄死まで、様々な出来事がその後の文壇への影響をからめてアウトラインで説明されています。
文学の政治的な側面っていうのが、長らく私は苦手だったので、まあ良い訓練にはなったかな、という感じです。
小生やっぱり心のどこかで、文学っていうのが政治と切れているもの・切れていて欲しいものっていう風に思っていたようなのですが、もちろんそんなことはなく。
むしろ、そこを外すと内容を読み誤るような作品もあるのだろうし。
とりあえず、自分でも不思議だけれど、これを読んで何故か「ああ、三島由紀夫読まなきゃ」という気になりました(笑)。
短絡な私のこととて、長らく三島を「右な人」としか思ってなかったのだけれど、そんな単純な話じゃないようだし。作家と身体性の事とかも考え直してみたいし、やっぱりこれは読んでおかないとな、という。
ていうかいい加減基本図書を読み落としすぎているので、夏目漱石とか川端康成とか太宰治とか、その他もろもろ有名作品くらいはもっと読んでおこうと、もう生涯何度目かの決意をしたわけでありますよ。
まあ文学以外でも読んでおきたい本はやたらあるわけなので、どこまでがんばれるやら、って感じですが。