キノの旅 Ｘ巻

キノの旅〈10〉the Beautiful World (電撃文庫)

　表紙微妙（笑）。

　さて、というわけでキノもいつの間にか十巻ですか。早いもので。

　今回は割りと粒ぞろいで良い巻だったように思います。面白く読みました。
　とりあえず、久々のキノで油断していて、目次の「- Preface -」に気づかなかったのは不覚の極み（笑）。ちくしょう時雨沢め、とうとうやりやがった！
　「インタビューの国」「ホラ吹き達の話」いずれもキノらしい、キノならではの話。
　で、いつものキノのパターンから一歩ひねったのが「電柱の国」で、最後の落ちで大笑いしました。
　師匠エピソードは今回微妙だったけど。

　さて、「歌姫のいる国」。
　大抵の場合こういう話では、「どうせ最後は大団円なんだろ？」って感じで気を抜いて読めてしまうものですが。何がって、追う立場にいるのが「あの」キノなため、「ぶ、ブラックな終わり方も充分ありえる……」と思わされてしまって気が抜けなかったという（笑）。この辺、上手いよなぁと思いつつ。
　まあ、ラストがどうなったかは書きませんが。落としどころとしてはこんなところかなぁ……。

　そんな感じで。とにかく前半が読んでいて楽しかったですよ。ああキノ読んでるなぁ、って感じでした。