300


 駅貼り広告で気になったので、久しぶりに映画館で映画見てみました。『300』。
「300人が10万人に真っ向勝負」という売り文句。こういうノリに弱い私であります(笑)。


 以下、ネタバレ注意。









 で、内容はといえば、本当にギリシャはスパルタの300人の精鋭たちが、大軍を相手にひたすら戦うという映画でありました。
 敵側の大軍というのはペルシア軍なんですが、これがまたいかにも悪役っぽい変な兵力を次から次へ繰り出してくるわけで(笑)。中盤、そんな感じで大男だの「不死身の軍」だの武装したサイだのゾウだのが次から次へ出てくるあたりが最高に楽しかったですね(笑)。『少林サッカー』が好きな私のストライクゾーン(ぇ


 基本的には、そうした戦闘シーンの勢いの良さを見て楽しんでいれば良い映画なんだと思います。途中でところどころ主人公の奥さんが、戦ってる300人に援軍を出してやるべく議会へ出て奮闘、っていう別場面も挟まるんですが、まあメインは基本的にそちらではなく。


 本質はそうしたイケイケなノリの話なので、あんまりぐだぐだツッコミいれたりするのも野暮なんですが……結局、主人公の属する少数側は大軍の前に敗北するわけです。で、最期に意地を通して、強大な相手に一矢報いて終わるというパターン。
 つまり、以前見てやっぱり何か納得いかなかった『ラストサムライ』の終わり方や、皆さんご存知の『機動戦士ガンダム0083』でのアナベル・ガトーの最期なんかとまったく同じ締めだったわけです。
 再三書くように、私このパターン嫌いなんだな(笑)。
 より詳しく言えば、そこで「意地を通して信念に死んで行く男の美学」みたいなシーンに酔って感動することに、私の中でいつもストップがかかるんですね。何故だか。


 そう、ていうか何故私自身が、こういうパターンをこんなにも嫌いなのか。それがイマイチ自分でも分からない部分があってなんともかんとも。
 ガトーについては、「大義だの何だの言ってるけど結局やってることはコロニー落とし=大量虐殺なんじゃないか」っていうのが主な反感の出所だとは思ってるんですけど。
 それで言うなら、この『300』の主人公である王様なんかは、国とそこで暮らす子供や女のために戦うって言ってるんだし、ガトーほど嫌う理由もなさそうなものなんだけど。
 いろいろ好感は持てる人物として認識してるのに、やっぱりどこか引っかかって「この人好き」と言えない自分がいる。その理由がきっちり把握できないのが少々もどかしかったり。


 まあそんなわけで、見終わって映画館を出て行く時の私の心境は微妙に思案投げ首だったのでありました。
 とはいえ基本的にはそんな深く考え込むような映画でもないと思うので、みなさんも是非どうぞーとオススメしておく。
 ただし、少々のグロ描写への耐性はないと辛いかもです。15歳以下は見ちゃ駄目な映画なので。