東方三月精 Strange and Bright Nature Deity
東方三月精 〜 Strange and Bright Nature Deity. (1) (角川コミックス)
- 作者: ZUN,比良坂真琴
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2008/01/23
- メディア: コミック
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比良坂版三月精の単行本です。
とりあえず一言だけ先に言わせて欲しいんですが、微妙に高くね?
神主の音楽つきも有り難くはありますが、どっちかっていうと1000円以下で買えた方が有り難いというのが個人的感想。やっぱ、神主の音楽はゲームとの相乗効果があるから一番活きると思ってる人なんで。新規の音楽のみ3曲と天秤にかけるなら、気軽に買える値段だった方が私は嬉しいなぁ、という。
まあ、何だかんだで神主の手になるものなら買うんですけどね。ええ、信者ですとも(ぉ
さて、中身ですが。
作者は変わったものの、基本的にまったりした日常漫画ではあります。前作との違いは、ゲーム本編で登場したお馴染みのキャラとの絡みが増えたことでしょうか。まあ、この漫画の主な購買層が東方のファンである事を思えば、これは良い変化でしょうね。
やっぱり何だかんだで、レミリア様のご尊顔を拝せないんじゃ東方漫画として寂しい。
で。とにかく基本的に、主軸になる筋もなく、東方世界の住人たちが普通に暮らしてるだけなんで――日常モノ作品が好きな人か、もしくはキャラに愛着がある人でないとそこまで楽しめないかなという気はします。
まぁ私はその両方に該当するので、非常に楽しみましたが。
あと、作者さんが変わって、いわゆる漫画的なサービスシーンが前より入るようになりましたね。スターのメイド服への着替えシーンとか、宙返りする鈴仙とか。ま、くすぐりとしてはこういうのもあって良いのかなとは思います。絵柄や作風自体は、個人的には前の方が好みでしたが。まぁ、これはこれで。
好きなエピソードは、「春の幻 前編」のレミリアと咲夜のやり取りでしょうか。東方連中の上下関係の中でも特に厳格そうな感じがするこの二人が、意外に咲夜の方がイニシアチブ取ってるらしくて面白いです。実力はあり、主人ではあるけれど言動はわがままで幼いレミリアと、それを立ててパーフェクトに瀟洒で茶目っ気もある咲夜さんと、このコンビのバランス感覚は良いものです(笑)。
暴君そうに見えて、第一話ではちゃんと配下のメイドの息抜きの事も考えてたりして、なんだか非常に和みますw
そういえば、儚月抄コミックの最初の方でも、咲夜は変なお茶を淹れてレミリアを困らせてました。結構、恒例行事なのかも。
その他だと……話好きの小町も良い空気出してたし。アリスが妖怪らしい余裕を見せつつ、人形たちを結構酷使するドライな上司みたいに振る舞ってたり、というのも面白いです。
幽々様が本格的に出てこなかったのはちょっと寂しいかなぁ。
そんな感じで。
うーん、主筋のあまりない話だから、感想も述べにくいこと(笑)。
感想としてはこんなところですね。
あ、ちなみに、この漫画で一番カワイイのは、卒塔婆にからみ付いて喜んでる人魂だと思います(笑)。
というわけで、いつもの通りドキドキもハラハラもしない、けど幻想郷に住んでみたいという気にはさせてくれる、そんな作品でありました。