神保町古本まつり


 行ってきました。
 ここ何年か行ってなかったんですが、今年は例の「お勉強」を始めたこともあり、読書意欲はわりと高まっていたので。私なりのデータベースを賑やかにするような資料本を探しに。


 天気は快晴。素晴らしい。
 そんなわけで意気揚揚と出発。


 で、とりあえず東京メトロの都営新宿線で移動。そして、神保町駅ではなく、九段下で降りてそこから徒歩で古本屋街にアプローチするのが私のジャスティス(何
 ……まあ、学生時代は東西線を利用してたんで、九段下から一駅分の移動に金を払うよりは歩いてしまえという事情が当時あったんですね。以来、私がかの魔窟に行く時にはこの行程が習慣になっております。


 そんなわけで、大体12時前に到着、それから2〜3時間くらい、本の海を漂って来ました。いや本当、あれは「海」と形容しても全然誇張じゃないよ(笑)。


 とりあえず戦果。


・『ものと人間の文化史 からくり』法政大学出版局
  なんとなく衝動買い。からくり人形の本ですね。
  まあ小説のネタに面白いかなぁ程度の理由。
  適度に系統の違う本に手を出してみるのも楽しいわけですよ。


・『宗像沖ノ島 海の正倉院平凡社カラー新書
  ちょっと古いけど、発掘当時の様子や出土品なんかが結構詳しいみたい。
  先日読んだ『宗像教授異考録』に出てきてたので、気になって買ってしまった(笑)。
  まあ300円なら、悪い買い物じゃないと思う。


・『日本人と鏡』同朋舎出版
  これも文化史ものの本ですね。どうも未だに通史を体系的に勉強するのが苦手で、
  こういう文化史的なものに手が行ってしまいます(笑)。
  面白いのはこの本、江戸時代から室町・鎌倉→平安→奈良→古墳時代
  時代を遡っていく構成なんですね。目次を読むと。
  どんな意味があるやら。


・『安倍晴明 「闇」の伝承』桜桃書房
  タイトルは怪しげですが(笑)、著者は小松和彦氏なので中身は安心。
  久しぶりに酒呑童子とか宇治の橋姫とか、その辺の話を仕入れてみようかなと。
  せっかく伝奇ものの話を書き始めた事ですし。


・『古典を読む 風姿花伝岩波書店
  馬場あき子の解説で読む風姿花伝
  本当は原典だけをまず読むべきなんだけどね。



 以上5冊。金額にして5000円ちょいですか。
 本当はもうちょっと予算確保してたつもりだったんですが、まぁ、ね。


 ま、それなりに楽しみました。
 やっぱりああいう場にたまに行くと、自分の知識の幅の狭さが物量として実感できて、心地いい焦燥感が湧いてきて良いですね。もっと勉強しなきゃ。


 あと今回、文学関係や小説には一切浮気しませんでした。
 思想哲学関係とかも。なんだろう、自分の読書ペースなんかとも鑑みて、そろそろある程度方向性を絞らないと何もかも中途半端になるな、という程度の覚悟は出来てきたのかも知れません。
 民俗・神話や伝説――というかまぁ、伝奇関係ですね。宗像教授に一生ついていきます、っていう感じです(笑)。
 本当は私の読書歴を思えば、「京極堂に一生ついていきます」って言いたいところなんですが……彼、最近どうしてるのかなぁ(遠い目


 まあそう言いつつ、今読んでるのは数学関係の読み物なんですけどね(笑)。
 方向性はある程度しぼるけど、限定はしないと。それでこそ「カオスの縁」の面目躍如ということで。


 ともあれ、それなりに収穫もあって楽しい一日でした。