東方儚月抄 小説版第七話 & コミック版第十八話


 年末年始挟んで間が空きましたが、感想をば。


 とりあえず小説版の方からですが、まあ、なんというか。
 妖夢の未熟っぷりで始まり、妖夢の未熟っぷりで終わるという――そうとしか言いようがない(笑)。
 とりあえず何か新しい事実が判明したという程でもなく(まあいつもの事ですが)、妖夢が紅魔館ロケットの周辺を偵察する様子が語られるわけですが。うん……とりあえず妖夢がスニーキングミッションに向いてない事だけは良く分かった(笑)。やはり出会い頭の辻斬りが主任務ですか(ぉ


 まあ、紅魔館のセキュリティのザルっぷりも相変わらずのようですが。侵入者多すぎだろw
 そのせいかどうなのか、パチェや咲夜も肝が据わっていること。


 そしてロケットについての本を香霖堂でロケットについての本を購入、読書に励む妖夢でした。妖夢の「勉学にいそしもうかと」という発言に「勉学! 呆れたわ。つまんないの」という幽々子様のリアクションがなんかツボにはまりました(笑)。勉学の何がいけないのさw


 そんなこんなで、逐次コミック版で行われたシーンを挟みつつ、現在の月面でのシーンで次回に続く。
 いやいや。未熟だけど一生懸命な妖夢はいいものです(何



 そして一方の、コミック版儚月抄
 月から地球の幻想郷へ戻ってきてしまった八雲一行。紫さんはorzポーズを披露してくれるサービスっぷり(何


 ……いやさ、あれをもって紫さんの完全敗北と読んだ人も多いようなんですが、うーん、個人的にはまだそう思えないんですよ。
 豊姫に頭下げたのだって芝居かもしれないわけです。少なくとも月で飛ばした式神と、幽々子への頼みごとの内容が知れるまでは、どうも紫の敗北、作戦負けと判断するのはまだ尚早な気がする。東方キャラの、その辺の食えなさっぷりは十分警戒に値する。
 もちろん、このまま紫敗北で終了の可能性もありますけれども。


 ゆかりんがここで、敵の術中にがっつりハマって敗北というのも、まあそれはそれで面白い展開ではあります。いままでゆかりんといえば、幻想郷の黒幕として(?)散々暗躍してきたわけですし、ここらで土がつくというのも一つの意外性ではあります。
 ただ、意外な盲点を突かれて敗北というわけでもなく、呆気ないというには含みもあり、なんか「あの紫が負ける」というにはどうも釈然としません。


 ……なんでこんな歯切れが悪いかというと、博麗神主・ZUN氏のストーリーテラーとしての実力を測りかねてるからなんですけどね。
 ZUN氏のゲームクリエイターとしての実力については、それはもう折り紙を100枚が1000枚でもつけて良いんですが……氏の物語作者としての力量はどうなのか。長編の物語作品の構成力については、現状未知だと言っても間違いじゃないでしょう。
 ゲーム演出などで見せる氏のプレイヤー=受け手の印象・感動のコントロールや、ファンブック等を作る際の配慮・工夫などから、ZUN氏が受け手を意識した作品づくりにかなり長けた人だろうとは思うのですが、まぁ私もアマチュアモノカキなんで偉そぶって言うわけですけど、それだけで御せるほど物語ってやつは甘くないのだよ!(何
 ――とまあ、そんな感じで。もしかしたら、八雲紫というキャラの扱いとしては単に神主が失敗しただけかもしれない、という疑念もないわけじゃない。けどどうかなぁ。


 そんなわけで、とりあえず私は、もう一つくらいは最低でもどんでん返しがある、に3000ガバスくらい賭けておきます。
 霊夢さんの方も、依姫さんの降ろした別な神に穢れ攻撃を弾かれて苦戦模様でしょうかね。しかしこの話、本当にどこに落とすのやら。