はじめてのトポロジー
- 作者: 瀬山士郎
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2009/12/19
- メディア: 新書
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最近刊行が始まったPHPの自然科学系新書のシリーズ。気になったのでささっと買って読んでみました。
まぁ、前々から「トポロジー」という数学分野の名前は聞いた事があったりして、また先日ニコニコでこんな動画を見たりもしまして。
とりあえず、トポロジーって何なのさ、と思っていたところで、数式の出てこない入門書が折よく出ていたという次第。
で、読んでみて思ったわけですが。
うん、トポロジーがどういう発想のものかというのは大体わかった。けど、その発想で何がしたいのかは、数式を省くと結局分からんなと(えぇ〜
先日読んだ『数学ガール』の登場人物が言っていましたが、数学者が数式を使うのは、数式でしか表現できない事を伝えるためなんだ、と。それは音楽家が音楽を演奏する事でしか伝えられないものがあるからそうするのと同じである、と。
そういう意味では、数式を省いたガイド本というのは、結局アーティストの楽曲そのものを聞かずに、歌詞カードだけ読んでいるようなものなんだろうなぁと。読みながら思ったのはそういう事だったりしました。非常に分かりやすく、丁寧に解説されてある本なのに、やっぱり肝心なところでもどかしい気分を感じながら読み終えたのでした。
まあでも逆に言えば、「歌詞カードだけ見てその曲を知ったかぶりしてしまう」というような勘違いを読者がしないよう、配慮された良い本なのだとも思った次第ですが。
ともあれそんなわけで、数式を出さない範囲内でのアウトラインは大体把握致しました。用語のいくつかが頭に入っただけで良しとしましょう。
また関心と気力の高まる時があれば、今度は少しはその楽曲も耳にしてみたいところですが……さてさて力及びますかどうか。