吉里吉里人 中


吉里吉里人 (中巻) (新潮文庫)

吉里吉里人 (中巻) (新潮文庫)


 のんびり読んでいます。ようやく三分の二が終了。


 相変わらず書き手の射程が広く、該博な知識に裏打ちされてもいて、面白いは面白いのですが。
 まぁ、何ですか。こう見えても私はけっこう育ちが良いので(笑)、あまり話がシモの方に来すぎると、ちょっと辟易する部分はあります。
 ただこれは、凄いところでもあるのだろうなという感心も同時に働くので、なんとも感想のまとめにくいところなのですが(笑)。これだけの勉強をした人が、知識人的な上品さにまとまってしまわないところはかえって作者としては凄いのだろうなと。農村を語るにしても、いかにも都会の人が農村に憧れて理想化しました的な、頭でっかちの農本主義みたいな方向にいかずに、農業の土臭いところとか品のないところとかも無理なく、可笑しみを与えながらストーリーに取り入れられてるのはやっぱり、流石というべきところなのでしょうし。


 けど、読んでいて疲れる事も確かだったりw


 まぁ、急がずゆっくり、下巻も読んでいこうかなと思います。