『新機動戦記ガンダムW フローズン・ティアドロップ』1〜2



 ぶっちゃけて言いますと、マンガだと思って買いました(ぇ
 息抜きにちょっとマンガでも、と思って買って開いたら思い切り小説だったので、ちょっと気が重いなと思いながら読んだらスラスラ読めてしまって、しかも想定以上に愉しかったので、非常にラッキーな出会いでありました。


 ガンダムWの後日談……というか実質続編的な内容のストーリーになっているようです。2巻まではまだ物語は本格的に動いておらず、ガンダムWの過去エピソードや設定の補完を兼ねている様子。具体的には、トレーズ閣下の出自が語られます。


 いやもう、なんていうかね、このトレーズ閣下の過去エピソード読んでて、我ながらどうかと思うくらい盛り上がってました。元々トレーズ閣下は好きなキャラだったんですけど、この小説版でも一事が万事、エレガントすぎて。エレガントすぎて!!(何
 そらこんな人いたら命がけで仕えますよ。多分私のガンダム歴の中で、私自身が最も心酔してるキャラの一人なわけですが、この小説でさらに株が上がってしまって大変。


 小説としての文章力で言えば、バトルシーンの描き方なんかでちょっと淡泊に感じる部分もないではありません。戦略の説明はしてるけど、具体的にその戦場を肌で感じられるような、五感に訴えるような臨場感を読み取れるような描写はあまりありませんし。
 しかし結果的に、サクサクと軽く読める仕上がりになっているので、ライトノベルとしてはこれで正解なのかも知れません。
 とにかく値段分以上に愉しみました。


 あと、人工冬眠してたヒイロを除いて、ガンダムW本編のガンダムパイロットたちは年齢を重ねた姿で登場してきてるのですが、そこも感慨深い感じでした。Wもそういう方向に視線を振って来るのか、という。
 元々、宇宙世紀ガンダム、具体的に言えばZガンダムというのが、登場人物が年齢を重ねて出てくるという意味で当時のアニメとしては結構珍しい試みをしてて、その後の続編でも踏襲されていくわけですが。最近だとガンダムAGEもあって、ガンダムファンの世代が段々と年齢を重ねていっている事を、作品内でも考えていくというような方向性がガンダム業界全体にあるのかもしれませんね。


 しかし何だな、壮年の五飛やデュオはまぁ想像できるけど、壮年のトロワっていまいち想像しにくいなぁ(笑)。


 ともあれ、せっかくなので、今後も読んでいこうかと思います。