江戸の文人サロン



 いずれ江戸時代の知識人たちを主人公にした、気楽な小説が書いてみたいという野望があるのですが(笑)、ぼちぼち関連する書籍を集めてみたりしております。
 こちらは表題通り、江戸時代の文人たちのサロンの形成と動向について書いた書籍。なかなか楽しめました。
 漢詩狂歌蘭学など様々な主題をもったサークルが結成されて、当時の文人たちが集まって活動していた、その様子などが手短にまとめられていて、なかなか面白く。
 まぁ、個人的には大田南畝をはじめとする狂歌・戯作者あたりがワイワイ騒いでいた様子に一番関心があるのですが、この本で紹介されているのはもう少し真面目寄りのサークルが中心でした(笑)。
 それでも、狂歌サークルの面々が平安貴族のコスプレして遊んだ会とか出て来て、そのメンバーにしれっと塙保己一(群書類聚の編纂者)の名前があって噴いたりしましたw あの時代、意外な人が意外におバカな事やってたりするから侮れない(笑)。そういうのが楽しいんですが。



 まあでも、後半、滝沢馬琴が同じサークルのメンバーと論争→けんか別れになった経緯とかを読むと、やっぱり時代が変わっても人は変わらないなぁと苦笑したい気分に。はてな界隈でブログ同士の論争起こった時とかと、ほとんど同じ成り行きなんだもんね(笑)。
 ていうか滝沢馬琴さんは、著述についての名声の一方、個人としての言動で見かける話は剣呑なのが多くて、実はあまりお友達になりたくないタイプの人だった予感w



 ともあれ。なんだかんだで江戸時代は調べてみると面白いです。時代劇のイメージだけで捉えるのはやっぱり勿体ない感じなので、今後も色々目くばせしていきたいですねぇ。