アリエナイ理科の教科書II B



 シリーズの最初の巻がなかなか面白い内容だったので、続編も買ってみました。毒や兵器や麻薬をダシにして、読者にサイエンスリテラシーを植え付けようという露悪的理科の教科書です(笑)。
 実際、危ない話を扱ってるようでも、本当に実践した場合に事故につながりそうなところは、かなり厳重に注意を促しているので、見た目に比べて意外に良心的です。こういう場合、これみよがしに良心を前面に押し出してる人より、こういう露悪的な人の方を信用してしまうのが最近の私ですw


 前の巻が有機化学を中心に扱ってたのに対して、今回は無機化学。そもそも有機と無機の違いも全然分かってなかったので、非常に有意義でした。
 細かい豆知識を仕入れるのがメインでしたが。特に、有機水銀に比べて、無機水銀が存外人体への毒性が低いのが意外でした。なるほど、水銀入りの仙丹を飲んでも道士がバタバタ死んだりしないわけだ、と(笑)。


それ以外のトピックも楽しく読みましたが。個人的にちょっとだけ惜しいのが、物理のパートが化学のパートに比べて、初学者向けの入門知識から入っていく構成になってない事でしょうかね。それでもコンデンサーの仕組みとかは一通り載ってはいるのですが……門外漢文系的にはですね、まず電気ってのが何なのかって話から……(そこからかよ



 とはいえ、なかなか面白い読書でした。



 ちょっとしばらくこのシリーズはお休みするかもですが、またいずれ続きも読みたいかも。