ブレードランナー


ブレードランナー ファイナル・カット [DVD]

ブレードランナー ファイナル・カット [DVD]


 SF映画の金字塔の一つという事で。これもいずれ見ようと思ってた作品の一つ。


 どうも私の中で記憶の混線が起こってたようで、同じハリソン・フォード主演の『逃亡者』のイメージでこの映画を覚えていて、だからなんか全体的に乾燥した雰囲気の作品のような気がしてたんですが、実際見てみたら劇中でほぼ雨が降ってるし、血ぃ出たりその他様々な液体が出たりで全体的にジメッとした作品でした。
 まぁ小生、血ぃドバドバ出るようなのは苦手でございまして、わりと「うぇぇぇぇ」と思いながら見てたんですけれど。とはいえ、提示されたイメージの豊穣さは、さすがという感じでした。


 全体的に東洋、特に日本的な要素が大きくクローズアップされてまして、特に劇中、ビルの壁面の巨大ディスプレイでなぜか強力わかもとのCMが再三流れるのには度肝を抜かれました(笑)。
 視聴後に、見た映画作品のウィキペディアを見るのが習慣なのですが(ウィキの映画作品記事は、視聴後の豆知識やガイドとして非常に優秀に思えます)、日本での『ブレードランナー』公開カウントダウンイベントで、実際に強力わかもとが配られたという記事で深夜に大笑いしてしまいましたさw
 他にも、うどんの露天をやってるおっちゃんの着てる作務衣が、私が高校時代に授業で使った柔道着にそっくりだったりとか、色々思うところはあったのですが……何よりアレですよ、主人公の自室に、松の盆栽があったのがツボでした。いやぁ、どうせならハリソン・フォードが盆栽いじってるシーン入れて欲しかったなぁ(笑)。
 まぁ、無論こちらの方が元祖なんですけれど、にわかニンジャヘッズとしてはネオサイタマを想起せざるを得ない場面がいろいろあったりもしました(黙れ


 原作が『アンドロイドは電気羊の夢を見るか』であるというのは知っていたのですが、むしろそのタイトルのイメージのお蔭で、人工知能関係の話なのかなと思っていたりしていて。実際見てみたら、どちらかというと生命工学・バイオテクノロジー方面の関心が中心の話だったので、やっぱ実際に作品見てないと変な勘違いするものだなと思ったり。
 レプリカントが通常の人間より知力も身体能力も強い、という事については、個別に思い返していくとそれを強調するシーンは各所にあったはずなんですが、見てる間、そこまで強調されてる気はしなかったように感じてしまったのは何だったのだろうかな、という。一方で、腕利きのブレードランナーであるはずの主人公デッカードにしても、特にその道のプロであるがゆえの対処とか行動とかあんまり感じられず、毎回対レプリカント相手に先手とられて死に掛けてるように見えてしまった、というのもあったりしました。どうも、全体的にストーリー展開については上手くノれなかったようです。
 なんか、いわゆるサイバーパンクSFの世界観の映像化という、背景世界への関心が極度に高まってしまって、逆にストーリーとかはあんまり頭に入ってこなかったのかも。まぁそれはそれで、浸って見られた分楽しんではいるので、これもアリな見方なのかなと個人的には思ってたりもしますが。


 そんな感じで。