2014年



 毎年恒例の、一年振り返り記事。
 去年に引き続き、大変充実した一年でありました。大体、年末のこの時期は「もう一年が終わるのか、早いなぁ」などとこぼすのが通例でありますが、なんと今年は「一年が早い」と全然思っていないのであります。こんな充実感あるの久しぶりじゃないかな。それくらい、みっちり中身の詰まった、達成感のある一年でした。



      ○執筆
 宣言通り、ガンダムAGE各話解説をちゃんと書き上げてやったぞ、やってやったぞ!
 正直めちゃくちゃ大変でした。もう当分アニメの各話解説記事なんて書かないぞと心に誓ったくらいに。多分、もう一回やれと言われたら全力ダッシュで逃げます(笑)。
 まぁでも、あの濃度のものを全49回分仕上げたというのは、大きな自信になりました。一文の得にもならないし、世間的にも特に注目度が高いわけでもない、無いも同然の仕事ではありましたが、手ごたえだけはやたらありました。今後何を書くにしても、あれを仕上げられたというのは大きな自信の源になるはず。
 また、内容的にも、自分が今まで折に触れて考えていたガンダムに関する読解や思索を完全に出し切ったものになったと思います。全力全開、しばらくは私の脳内はぺんぺん草も生えないような、何もない状態でした。逆にそこまで、何もかも出力しきった感じがあったからこそ、それに続いて徹底的なインプット期間へ移行できたんだと思います。そういう意味でも、私の人生を通して特記すべきというくらいの、重要な取り組みだったのだろうと思えます。


 で、AGE解説終了後は完全にインプット期間に移行していて、自分の作品の執筆というのを全くしていないのですが、読書感想や視聴感想はちょくちょく書き続けており、これも結構な分量になるかと。
 ホメロス作品の読了直後の感想、なんてのもネット上にありそうで案外ない記事だったりしますので、そういうものをアーカイブ的に残していくというのもそれなりに意味があるんじゃないかと思いつつ、というか願いつつ、書き続けているものです。
 これは来年以降も続けて行こうかと。




      ○読書(小説)
 とりあえず、何はともあれ『ニンジャスレイヤー』なわけですよ(ぇ
 AGE解説終了前後のバタバタした時期だったもんで小説4巻の感想を書きそびれてしまったのが痛恨なんですけど、とにかく忍殺は久しぶりにがっつりハマったエンタメ小説でありました。
 いやぁ、やっぱアメコミ仕込みの大人向け異能力アクションが、もう心地よくて心地よくて。日本だと優れた異能力アクションがあっても、やっぱラノベにせよコミックにせよどこかティーンズ向けなわけで。実はそういうティーンズ向け作品を大人たちも読んでるんだけど、やはり微妙にそこに需要と供給の食い違いみたいなのがあると思うのです。で、ニンジャスレイヤーの、大人向けでありつつここまで全力なヒーローアクションっていうのが、そんな現代日本にがっちりハマるのね。30面さげたオッサンが心置きなく全力でのめりこめるの。これが嬉しくなくて何なのかという(笑)。
 一応現在は古典読みに全力を挙げているので、小説版は4巻を読んだところで止まってしまっているのですが、いずれ古典読みに疲れ切って倒れそうなタイミングで、最高のカンフル剤として5巻以降を自分に投入してやろうという計画です(笑)。


 他、小説では冲方丁の『光圀伝』も大変面白い作品でありました。歴史小説もなかなかやるじゃないか、という感じ。寝食を忘れて読むって事は私にはあまりない事なので、やっぱさすがだよなという感じでした。『はなとゆめ』も買ってあるんだけど、まだ読んでないのよな……あぁ、積ん読を崩す見通しが全然立たない……(笑)。



      ○読書(古典)
 まぁ、今年の個人的な最大の事件が、この古典を読み始めるという取り組みを始める気になったという事でありまして。マジで6月くらいまで、まさか自分が今さらホメロスプラトンを読む気になるとは思ってなかった。
 いずれ自分で書いてみたい、作ってみたい作品の理想像というのはずっと自分の中にあるわけなのですけれども。少なくとも現状のままだといつまでたってもそこに届かない事は確実なので。先延ばしにするにしてもそろそろ年齢的にマズイという危機感もあり(笑)。とはいえやはり、このタイミングでスタートに踏み切る決心がついたのはラッキーでした。あと数年ずるずると先延ばしにしてたら、ここまで大規模に読もうという決心は生涯できなくなってたかも知れない。日本国内のものだけにしよう、とかいうヒヨり方をしてたかも。


 プラトンを読んで、その経験が今後の執筆の足しになるかどうか、という確信は全然ありませんし、もしかしたら直接には一度もそこで読んだ経験を使わないままかも知れない。けど、「古典作品を一通り読む」という、いわゆる教養をつけるための学びというのは、おそらく有用性や自分の興味関心を一度捨てて取り組むしかない事なんですよね。自分の関心を先に立てる限り、結局「あれは読んでこれは読まない」という取捨選択にしかならなくて。けど、その取捨選択の基準が、所詮自分の狭い了見の範囲で設定された矮小なものでしかない可能性は常にあって、そこを突破するには一度自分の興味関心をゼロにするしかない。おそらく今私がやってるのは、そういう修行なんでしょう。
 やる以上は好き嫌い一切無し。どこまで根気が持つか分かりませんが、とりあえず文学史で太字になる程度の有名作品は一通り押さえる、というくらいを目標に。行けるところまで行きたいと思います。


 それにしても7月、ホメロスから始めて半年かけて紀元前から離脱できないとは……w このペースで海外作品を読み続けて、一体いつになったら日本に帰還できるのか、気が遠くなるようです……(笑)。一応、中国古典もそれなりに読みたいつもりでいるしね。
 まぁ、締切があるわけでもないし、AGE解説と違って更新を楽しみにしている読者というのもおらんでしょうし(笑)、自分のペースで行きましょう。



      ○自分用ウィキ
 一応、年初に「自分用ウィキの項目を新たに1000増やす」という目標を立てたわけですが、結果としては約500しか増えませんでした。到達率50%というところ。
 まぁ、AGE解説が思ったより長引いたし、その後の古典読みは予定に無かったしで、こちらの方は煽りを喰った感じもあります。とはいえ、AGE解説終了の7月時点では100項目くらいしか進めてなかったので、その後の半年での追い上げはまぁまぁでありましょう。
 何より、ギリシャ神話のアウトラインを掴めたのは大きいかと。今まで散発的にしか集まっていなかった神話関係の知識に背骨が通った感じが、なかなかの手ごたえでした。


 今年読んだ本の総数は54冊。60冊に届かなかったのは残念でしたが、実はこれも、AGE解説終了時点では19冊しか読んでおらず。7月からの半年に限れば35冊と例年をはるかに上回るペースで読んでいます。しかも、ホメロス作品やプラトン『国家』などの大著も含んでいますから、私の平時のペースと比べれば数割増しのスピードだったかと。『国家』とか、AGE解説執筆中の読書ペースだったら間違いなく2か月以上かかっています(笑)。
 このペースを来年以降保って、この修業期間をどれくらい早く一段落終わるところまで持ち込めるか。端的に私の人生全体にとって、わりと抜き差しならない問題なので、せいぜい気を引き締めて臨みたいと思います。そしていつか、自分の創作を再開するのだ!



      ○映画・ドラマ・アニメなど


 今年は例年に比べて、決まった時間にテレビをつけて映像作品を見る、という事をやった一年でした。『孤独のグルメ』見たり、『Gのレコンギスタ』見たり。あと二回だけですけど民放ドラマ『すべてがFになる』を見る気になったというのも例年の私には無い事です。まぁ、すべFは途中で切っちゃったんですけど。
 ともかくも『Gのレコンギスタ』ですよねぇ。富野監督のテレビシリーズ新作をリアルタイムでみんなとワイワイ言いながら見られるなんて、こんな幸せで良いのかしらって感じです(笑)。内容も豊穣で、楽しくて、毎週が待ちきれないくらい。2クールなのがもったいないよなぁとか。
 Gレコの感想はまた放映終了後にまとめて書こうと思いますが、ともかく充実していて楽しいというところです。
 毎週見てると言えば、『実在性ミリオンアーサー』も何故か見ていて(笑)、こちらも大変楽しんでおります。多分、こんなものの実写ドラマ企画を100人にやらせたら99人までが凡作か駄作にしてしまうだろうところなのですが、アクロバティックな本気とバカの合わせ技で、何とも言い難い総合エンタテインメントドラマにしてしまうあたり、あのスタッフ只者ではありません。いや、あの込み入った設定と世界観を、一回10分のドラマにしてあそこまで視聴者にストレス感じさせないの凄いよ? しかもネタ的にも尖ってて面白いという。歌謡番組風の歌パートも、テレビというメディアが持ってるスキルやレパートリーを、パロディ的に持ち込む事で、貧相なコスプレドラマになりかねないところをエンタメに昇華してるとか何気にテクニカルです。しかも、何気に歌がストーリーラインを的確に補足してるから、鎌池和馬の込み入ったシナリオがあの枠のドラマにちゃんと収まっているという。
 いや本当、マジで凄い作品だと思って見てます。あと劇中の挿入歌はカラオケで歌いたい(笑)。



 その他、今年は古典作品を読むのと同時並行で、古典的な名作映画も精力的に見た一年でした。こちらの方でも、「いつか見よう」と先送りにしていたツケを猛烈に取り返している状態。疲れますけど、やはりそれに見合った充実感は得ています。
 結局、今年見た古典映画は計25本。『魔人ドラキュラ』みたいな私好みの怪奇映画から、よもや自分が見る日が来るとは思っていなかった『風と共に去りぬ』まで。
 この25本の中で特に気に入った作品を挙げるとすれば、とりあえず『ローマの休日』かなぁ。とにかく、あんなに愉快で心地よい映画だと思わなかった、というところでした。いや、やっぱ名作って名作と言われるだけの理由があるもんだね、とあれほど思った事は無いです。あとは『七人の侍』はやっぱりすごい面白かったし、今年重点的に見たヒッチコックの『ダイヤルMを廻せ』や『北北西に進路を取れ』もすごく刺激的で楽しかったし。
 まだまだ、見たい映画は大量にあるので、これも来年引き続き進めていきたいと思います。


 あと、何気に今年は映画館にも何度か足を運んでいまして、ハリウッド版『GODZILLA』とか『楽園追放』とか見に行ったりしております。これも、どちらも大変面白くて満足な内容の映画でした。
 うん、本当収穫の多い年だったかと。



      ○ゲーム

 ゲームはね、今年はほぼ『マインクラフト』しかやってない(笑)。
 しかも、上記の通り読書や映画鑑賞にリソースのかなりの部分を割いているので、ゲームの方はそんなに長時間やってないですね。一応、マイクラは新ワールド作ってぼちぼちやっていますが、資源調達をのんびりやっているだけで、建築とか開発にはあまり着手できてないというか。
 まぁ、ね、そう何もかもは出来ないのですよ。これはしょうがない。
 むしろ今年の前半、AGE解説を書いてた時はマイクラは結構やってた気がする(笑)。基本的にアウトプットしてる時、執筆をやってる時の方が現実逃避への欲求が大きいので、マイクラとか進みやすいですよね(笑)。7月以降はその点、プレイ時間が露骨に減っています。今でもニコニコでマイクラ動画とか見ると、マイクラしたい欲が湧いてきたりはするのですが……。


 あとは『艦これ』ですか。こちらはむしろ7月以降の方がプレイしてますね。読書しながらデイリー任務回したりしております(笑)。といっても、こちらも改二実装された艦の半分以上が改二になれてない程度の、しがない日曜提督であります。
 夏イベントは速攻あきらめまして、秋イベントで「あぁ〜これくらいの難易度がちょうどいいんじゃ〜」とか言ってた程度のへたれ提督でありますが、まぁ、そこそこ楽しんでおります。



      ○散歩・旅行


 一応、家族旅行で岐阜県に行ったりしたんですが、ブログ記事に起こすにはどうにも私の場合、一人旅でないと気が乗らないらしく、特にブログの方に記事にしたりはしておりません。一応、写真は撮ったんだけどね、鍾乳洞に行ったりして。あと年末に祖母の希望で柴又帝釈天にも行って、寅さんミュージアム的なところを眺めたりもしましたが、まぁ家族サービスが中心で、記事にするほどの事もなく。
 あと、東京散歩企画も一回だけ決行しまして、九段下界隈を歩いたりしました。皇居外周は、やはり東京を散歩する企画をやっているならいつかは行かねばと思っていた場所の一つなので、これも地味ながらノルマ達成したと言えましょう。靖国神社なんかもなかなか取り扱いが難しいところではありますが、ともかくもまずは自分の目で見てから、という事で。とりあえず当たって砕けてから考える、という事で、出来るだけ今後も難しい問題、割り切りにくい問題があったら、とりあえずその場に飛び込んで自分の目で見てから考える、という姿勢は保ちたいと思います。


 まぁでも、しばらくは読書がメインなので、散歩は控えめになる可能性が高いです。まぁ最近私も年のせいかお腹まわりが気になるお年頃なので、あんまり座学が過ぎて運動不足だなと感じたら、また散歩に出るかも知れません(笑)。
 そんなところ。



      ○総じて
 何も言う事はありません。良い一年でした。
 願わくは、来年もこの調子で充実した年を過ごせますように、と祈るばかりです。
 さて、これから年末年始はのんびりして、また年明け1月の第2週あたりから、エンジンかけていきましょうかね。


 というわけで皆様、どうぞよいお年を。