シュメール神話集成


シュメール神話集成 (ちくま学芸文庫)

シュメール神話集成 (ちくま学芸文庫)


 ギルガメシュ叙事詩を読んだので、ついでにこちらも読んでしまいました。こういうのは記憶が鮮明なうちにまとめてやっつけてしまうのが一番。


 まぁ、ギルガメシュ叙事詩に比べると、内容が雑多で、また見たことない神名、地名、人名、国名などの固有名詞が次々現れてくるなど、だいぶ取っつきにくい感じはありました。巻末解説と並行して読めばよかったのかなぁ。ちょっと失敗。
 とはいえ、「イナンナの冥界下り」や洪水神話など、いくつかシュメール神話のイメージを補強する内容に触れられたので、まぁまぁ有意義だったのではないかと。


 なにげに、病気平癒のための呪文なんかも収録されていて、面白かったりしました。そういうのって案外どこでも似たような感じになるのかな、というか。以前、中国の少数民族のそういう呪文をたまたま読んだことがあったのですが、「腹痛の悪霊、去れ」「頭痛の悪霊、去れ」みたいな部分はほぼ同じ趣向だったんじゃなかったかな。


 そんな感じで。細々とした読みどころを拾った感じですが、まぁ無駄ではなかったくらいの読後感でありました。
 さて、どんどん次。