食卓歓談集
- 作者: プルタルコス,柳沼重剛
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1987/10/16
- メディア: 文庫
- 購入: 1人 クリック: 16回
- この商品を含むブログ (4件) を見る
古書店で見かけて気まぐれに手に取った本。息抜き読書にちょうどいい軽い内容でした。
宴会での話題を採録したという形式なこともあって、かなり「どうでもいい」話も多かったりはします。お酒に酔いやすいシチュエーションとその理由とか。
とはいえ、そこがこの手の本の逆説的なところなんですけれども、2000年前の「どうでもいい話」はどうでもよくない、むしろ貴重な話なんですな(笑)。現代の我々にとっては十分価値がある。
天下国家の大問題みたいなのは、重要なだけにいろんな人が記述したりしてますけど。どうでもいい話はそれらに比べると残りにくいわけですよ。だからこそかえって貴重だったりして。
本書も、プルタルコスの時代のローマの風俗や日常がいろいろ垣間見えたり、興味深い話がちらほら拾えたりする楽しい本でありました。
この本の内容は『倫理論集(モラリア)』の中の一部だそうなので、将来よほど余裕があったら、全体も読んでみたいですな。
そんな感じ。