これから始める人のための『HITMAN』講座 暗殺方法編

 暗殺ゲームでありますから、指定されたターゲットを暗殺する、というのが当然プレイヤーの目的であります。

 そして本作の大きな特徴が、その暗殺方法の多彩さであり、プレイヤーの行動次第でスマートな暗殺にも、派手な暗殺にも、トンデモない暗殺にもなります。

 

 

 基本的にはゲーム内で設定されたチャレンジを、ステージ内ギミックや人物の観察と、それらを元にした緻密なプランニングで実行していくわけですが、暗殺成功の可否の他に、任務完了とともにスコアが算出されることになります。

 どうせならスコアの高い、よりスマートで痕跡を残さないプレイを目指したいもの。そうなると、各暗殺方法がどう評価に影響するのかも把握する必要があるでしょう。

 というわけで今回は、本作のターゲット暗殺方法を大まかに分けて、注意点と共に簡単に列記していくことにします。

 

 

 

   ☆格闘キル

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 首の骨をポキっと。

 画像のように背後から組み付いたヘッドロック中に行う事もできますし、相手を完全に気絶させてから、近づいて[Q]キーでもポキッとできます。

 初回記事でも触れたように、武器やアイテムを使わずに実行できるのが特徴で、つまりセキュリティの厳重な場所のボディチェックを通過するために武器の類いを持ち込めなかったとしても、最悪素手で任務を遂行できるというわけでした。

 

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 ボディチェックを受けないと入れない場所は各ステージにあり、ここで銃などの武器が発見されると問答無用で警戒、攻撃されます。

 また、本作のラストステージは、初期のうちは武器の類いをまったく持ち込めなかったりも。

 暗殺者たるもの、丸腰の状態からでも暗殺を遂行できる術が必要というわけでした。

 

 

   ☆絞殺

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 ワイヤーによる格闘キル。殺し屋の定番暗殺方法。

 上記のヘッドロックもそうですが、相手の背後から気づかれないようにでないと入りません。運悪く相手が振り向いた瞬間だったりすると、普通に殴り倒してしまいます。周囲に人目もなく、完全に相手の背後を取った、作戦勝ちの象徴のようなキル方法。

 また、素手での気絶や首の骨折っての殺害の場合、ボディを移動したければ近づいて[B]キーを押す必要がありますが、ワイヤーキルの場合、暗殺完了した状態がそのまま「ボディを引きずれる状態」なので、他のキーを押さずともそのままボディを移動し始められます。(ただし、すぐにボディから離れたい場合、[B]キーでボディを下ろさないといけないので注意)

 さらに、ゲーム中で最もサイレントな殺害方法という判定なようで、二人連れで縦に並んで歩いている相手のうちの後ろの方にワイヤーで襲い掛かっても、すぐ前を歩いているもう一人が気づかなかったりする場合もあったりとか。

 大体各ステージに一つはワイヤーキルを指定するチャレンジがありますし、暗殺者の必須科目と言えましょう。

 

 注意点としては、ステージ開始時点で必ずワイヤーを持ち込まないとこの暗殺方法は実行できないというところ。

 銃も刃物も毒物もある程度現地で調達できたりしますが、ワイヤーだけは初期に持ち込みの準備をしないといけません(近々発売の『HITMAN2』の方ではここも改善されるっぽいですが)。そのために装備枠を一つ埋めてしまうのがデメリットといえばデメリット。

 くれぐれも、「ワイヤーキルのチャレンジをしようと思ったのにワイヤー忘れた!」とならないようにご注意を。

 

 

   ☆刃物によるキル

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 ナイフ、ハサミ、ドライバーや、大きなものではサーベルや斧など、刃物を用いた格闘キル。背後からだと画像のようにサイレントアタックとなり、比較的物音をたてずに、周囲に気づかれないでターゲットを暗殺できます。

 この方法だと床に血だまりが描画されるのですが、本作だと他のNPCの視界に血だまりが入ってもそれだけで騒がれたりはしないらしいので、まぁ無視してOKです。

 

 とはいえ、ターゲット暗殺のチャレンジでは、刃物を用いてのキルが指定される事はあまりありません。「エスカレーション」という、よりゲームをやり込む人向けの難易度高めのミッションで特定の刃物が指定されるくらい。

 また、周囲に気づかれずターゲットだけを暗殺する、ゲーム上の最高評価であるサイレントアサシンを狙う場合、この距離まで近づいたならワイヤー等を用いての絞殺も狙えるしそちらの方がスマートだったりします。あまり刃物でキルを狙うケースは少ないかも。

 

 この方法が重宝するのは、少し離れた場所にいるターゲットを暗殺したい場合。刃物系アイテムを持った状態で右クリックで相手の頭部に狙いをつけ、左クリックで投げつけることでキルすることが可能です。近づくと発見されそうな場所にいる相手を仕留めたい時など、銃で撃つより便利な場合があります。

 

 もう一つ重要なのが、発見されるなどして、やむを得ず警備隊などと戦闘状態に入ってしまった場合。

 ワイヤーでは相手の背後に回らないとキルできず、複数の武装した相手がいる場合素手で格闘などやっていれば他の敵に蜂の巣にされてしまいます。そこでナイフや包丁などの刃物があれば、1アクションで相手をダウンさせられる上に接近すれば銃器より攻撃が速いので、生還の可能性が出てくるわけ。建物内の小部屋などに隠れて、入ってこようとした相手を各個撃破していきましょう。

 銃のように弾数を気にする必要がないのもメリットです。

 

 

   ☆銃撃キル

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 単純明快。

 主人公47は初期からサイレンサー付きの拳銃を持っているので、銃声で周囲に気づかれる心配もなく、ターゲットに鉛玉をぶち込むことが可能です。

 この際に注意すべきなのは、大半の銃器の場合、確実に頭部にヒットさせないと即死にならないというところ。手足はもちろん、胴体にヒットしても倒れるだけで、また起き上がりますしさらには助けを呼びながら逃げ出します。複数発連続で叩き込めばそれでもどうにかなりますけれども。銃器で暗殺を狙うなら基本、確実に頭部に当てましょう。

 ゲームを進めていくとアンロックされる銃器の中には、頭部以外に当たっても即死に持ち込めるものもあります。ショットガンなど。とはいえ、あまり使う機会ないんですよねぇ。

 

 銃器は、気絶させた警備員などからも入手できるので、それらを奪って使う事も出来ます。が、47の所持品以外の銃にはサイレンサーがついていないので、銃声が周囲のNPCに気づかれてしまいます。銃声を聞いたNPC武装した警備員を呼びに行き、やがて頭上に白い〇をつけた警備員が現場にやってくることに。

 とはいえ、たとえ銃声を聞かれたとしても、47自身が目撃されて怪しまれたり、ボディを発見されたりしなければ、サイレントアサシンの判定は取れますので、拾った銃が必ずしも使えないわけでもありません。念のため。

 

 

   ☆狙撃

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 スナイパーライフルによる狙撃キル。個人的にこっちの方が暗殺の華という感じ。

 

 こちらも、基本的にヘッドショットでないと即死扱いにならないので、慎重に狙いを定める必要があります。

 最初のうちは、画像のように豆粒みたいに小さい的を狙うことになりますが、ゲームを進めていくと高倍率スコープつきのスナイパーライフルもアンロックされるので、かなり楽になるはず。

 

 とはいえ、本作で遠距離狙撃による暗殺を狙う場合は少々特殊で、何もしない状態でターゲットが狙いやすい場所に来てくれる事はあまりなかったりします。先にこちらで特定イベントを起こしてターゲットを狙いやすいポイントに誘導し、自分はそのポイントを狙える場所まで素早く移動して……といったお膳立てが必要だったり。ゴルゴ13みたいないかにもそれっぽいスナイパーアサシンを決めるのはけっこう大変かもしれません。

 逆に、チャレンジの「スナイパーアサシン」は発見されずにスナイパーライフルでターゲットを暗殺しさえすれば良いので、最悪、ワイヤーでもキルできるような状況を作って、スナイパーライフルで至近距離から撃ってチャレンジ達成する事も可能です。この辺もまぁ、お好みで。

 

 

   ☆他殺と事故死

 ここまで紹介した方法はすべて、明確に他殺扱いになり、殺害後のボディを発見されると「被害者隠蔽ボーナス」が、ひいては「サイレントアサシン」評価が取れない結果になります。

 が、一方で一見事故に見える暗殺というのがあり、事故死判定となると、たとえ遺体が発見されても評価にマイナスがつかないという事になります。

 というわけで、事故死判定になる暗殺方法を把握しておくと便利なわけです。以下、その辺の話。

 

 

   ☆落下物

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 ゲーム内にはこのように、天井から吊るされた構造物が数多くあります。これらは銃で撃つなどのアクションによって落下させることができ、

 

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 命中すれば事故として判定されます。

 ターゲットを落下物の真下までいかに誘導するかが難しいところですが、事故死判定の場合、他殺が発見された時にくらべて周囲の警戒具合も緩く、すぐ平常ルーチンに戻ってくれるので実行さえできてしまえば事後の危険性も低いです。

 また、

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 シャンデリアなどの落下物の中には、壁面にウインチで固定されているものもあります。こうした場合、このウインチ部分に爆弾などをセットしておけば、遠隔操作でシャンデリアを落下させるといった工作も可能です(ただし爆弾がNPCに発見されると回収されて失敗してしまうので、そこがまた考えどころですが)。

 

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 教会の鐘を遠隔操作で落とす、なんてことも可能。

 この辺は工夫次第でいろいろ出来るので、是非試してみてくださいな。

 

 

   ☆感電死

 

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 水たまりに電気プラグが……いかにも危険そうな状況です。ひと手間加えれば事故死のお膳立てが整うというわけ。

 感電死を誘発するギミックは、水と電気系統が隣接している場所にあるので見つけたらターゲットを誘い込めないかどうかチェックしてみると良いかもです。ステージ内に配置されているドライバーを見つける必要がありますが、面倒なら物陰からこっそり銃で撃っちゃってもプラグ側の準備は可能です。

 なお、通電した水たまりに足を突っ込むと47自身も一発ゲームオーバーになりますので、要注意。エルーシブターゲット(チャンス一度だけの時限ミッション)でやらかしたりしたらシャレになりません。

 

   ☆毒殺

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 飲食物に致死毒を混ぜることで、ご覧の通り。大体、口をつけたかつけないかのうちに苦しみだしてそのまま倒れるという、ものすごい即効性の毒です。

 正直めちゃくちゃ怪しいと思うのですが、これも事故死扱い。なので、パーティー会場のど真ん中だろうと、ターゲットが口をつける飲食物があるなら狙いにいけます。まぁ、毒を混入する際に怪しまれないよう、相応しい変装は必要ですが。

 狙うなら、ターゲットの行動ルーチンをよく観察し、何かを口に入れる機会がないかどうかをチェックしておきましょう。特定の会話イベント後のみ、なんてこともザラにあるので、とにかくいろいろ試してみること。

 また、後述の催吐毒(殺鼠剤など)はステージ内のあちこちに転がっているのですが、致死毒は滅多に見つかりません。入手の当てが無いなら、ミッション開始前に持ち込み準備するのを忘れないように。

 

   ☆溺死

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 このゲームで溺死というと、9割方、トイレで溺死です。

 相手がトイレのすぐそばにいる時に[E]キーで実行。一応、コインなどでトイレ付近に誘導しても出来ますが、大抵の場合は、飲食物に殺鼠剤などの催吐毒を仕込み、ターゲットが嘔吐しに来たところを仕留めるという感じになります。自分の吐瀉物にまみれて溺死する、本作中でも一番嫌な死に方。

 トイレ自体は大抵人目がないので、発見の可能性は低いです。が、ステージによっては護衛がトイレ前に立ちふさがってガードしてしまう場合があるので、催吐毒を仕込んだ後でトイレに先回りしておくなどの行動が必要になる場合があります。

 

 また、上記の通り、飲食物に毒を仕込む必要が出てくるので、途中までの行動は毒物キルとほとんど同じになります。可能なら致死毒と催吐毒を両方用意し、毒物混入の直前でセーブして、ロードを駆使してまとめてチャレンジをこなしてしまう、などの工夫をしたいところです。このゲーム、けっこう待たされるゲームですからね。

 

 

   ☆転落死

 

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 ターゲットがこんな感じで手すり際、崖のそばなどにいるなら、突き落とすなどして転落死させることができます。これも事故なので、ボディが発見されてもサイレントアサシン。

 ただ、突き落とす瞬間を見られるとダメ。ターゲットは大体後ろにぴったり護衛を侍らせているので、そう簡単にはいきません。これも、いかにチャンスを作り出すかにかかっています。

 

 また、気絶させたターゲットを引きずって手すりから遺棄する、という方法でも転落で事故死扱いになります。状況によっては首の骨折ってアレするより安全な場合もあるので、頭の片隅に置いておくとよいかも。

 

 

   ☆爆殺

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 きゅきゅっとな。

 

 爆発によるキルですが、二種類あります。

 ひとつは、爆弾など47が持ち込んだ爆発物によって発生させたキルで、これは他殺扱いです。ゲームを進めていくと、ターゲットに拾わせておいて任意のタイミングでスイッチ押せばいつでも爆殺できる、といった便利アイテムも使えるようになりますが、サイレントアサシンは取れないというわけ。

 一方、画像のように、現地にあるものを利用して爆発が起こるよう仕向けた場合、これは事故扱いになり、ボディが発見されてもサイレントアサシンの取得が可能です。

 

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 このゲームのNPCたち、なぜかやたらと可燃物や危険物の近くでタバコを吸いたがるので……

 

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 ちょっと細工をするだけでこういう事態になりがち。喫煙はあなたの健康を害しますので気をつけましょう。

 

 

 そして。本作で最も優秀かつ危険な、最強の武器の話をする時間がやってまいりました。

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 ステージ内に設置されている消火器やプロパンガス。

 これらは持ち運ぶことができ、さらに遠距離からサイレンサー銃で撃ったりする事で任意に爆発させることができます。しかも、現地のアイテムによる爆発なので事故扱い。また、ブリーチングチャージという消音で小規模の爆発を起こす爆弾があるのですが、これと消火器を同時に落として起爆する事でインスタントに事故死サイレントアサシンを狙う技があったりもします。

 正直、手短にサイレントアサシンを取りたいなら最も簡単で安全な方法です。さらに持ち運び中も、鈍器として投げてNPCを気絶させたり、地面に放って相手の注意を引いたりといった使い方もできるので、これ一個で本作の便利アイテムのかなりの代替ができてしまう始末。

『HITMAN』の実況プレイ配信をしている方はYouTubeなどに若干いらっしゃいますが、まるで消火器を常に持っておくべきお守りみたいに言う人が多かったりもします。まぁ、分かる話です。

(先日、『HITMAN2』の先行プレイ動画を見てたら、消火器の爆発でもキルにならない、気絶しかしていない様子をチラッと見たので、もしかしたら弱体化されるのかも知れません。よもや、銃器爆弾などありとあらゆる物騒なアイテムが登場するこのゲームで、弱体化調整されるのが消火器とは……(笑))

 

 そのほかにも、ちょっとコツがいりますが、自動車やバイクなんかも銃で撃つことで爆発させたりする事ができます。メインストーリーのターゲットを排除する時にはあまり使いませんが、追加コンテンツやエスカレーションを攻略する際には知っておくと便利なので、いろいろ試してみると良いかも。

 

 

 

 ……と、大体こんな感じです。

 上記以外にも、そのステージ特有のギミックを用いていろいろ出来たりもしますので、とれる手段だけでもかなりの数が用意されている事がおわかりかと思います。どの手段を用いるのか、その実行のためにどう有利な状況を作り出していくのか、腕の見せ所と言うわけです。

 

 

 さて、47の実行可能な行動をあらかた紹介したところで、次回は本作を特徴づける変装について、軽く触れておきたいと思います。

 では。