ヘルシング9巻
とりあえず、物凄い勢いでネタバレ注意。
- 作者: 平野耕太
- 出版社/メーカー: 少年画報社
- 発売日: 2007/11/09
- メディア: コミック
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この人は本当に、空気感がすごいなぁ。
本当を言えば、細かい部分で上手くないところは結構ある。バレンタイン兄弟の兄貴復活とかね(笑)。お前どんだけバレンタイン兄弟好きなんだよという。
全然シナリオ的に必要じゃないわけですよ。
他にもシナリオだけ抜き取ってみれば、いただけない所とか結構あったりする。
けど、結局は絵の力と勢いで押し切られちゃう。もう、少佐が「コールだ!」とか言ってるだけで、ああもう何かすげぇ、みたいな(笑)。
ヘルシングについては、もう本当にそういう読み方で良いんだと思うよ。変に理屈こねて何かが始まるような漫画でもないし。
今回、アンデルセン神父がついに退場されたわけで、お話もいよいよ終盤って感じです。
まあ、やっぱりちょっと寂しい。ヘルシングを象徴するキャラでしたからね、神父。
そして改造ウォルターと狼男さんが戦闘開始で、実質これでキャラは出払い。そろそろこのお話も終幕が見えてきた感じがします。
なんかすごい長かった気がしますね。たかがコミック9冊にしては、やたら濃密だったという感想しか。
まあ、お祭り騒ぎはいつかは終わるもの。
この巻は、血と、血の流れの描写が特徴的でした。
少佐の拒絶をうけて、倒れた少佐を避けて流れる血の描写と、アーカードの方へ矢印の形を作りながら流れて行く血の奔流の不気味な描写との対比が。
そして、少佐の言う対アーカードの秘策もその血と関係あるとかで。
【ジャンル:吸血鬼】系作品としての深みも、徐々に出てくるというところでしょうか。
あと、セリフのリフレインも非常に上手い。こういうテクニックは、通しで読み返した時、また違う味を出してくれたりして良いですね。
ともあれ、続きが非常に楽しみです。まあ、次巻の発売がいつになるのやら分かりませんが。