国富論1~4

 

国富論 1 (岩波文庫 白105-1)

国富論 1 (岩波文庫 白105-1)

 

 

 どうにか年内に読み切った。まぁ例によって、このレベルの大著となると、しっかり理解しながら読めたかどうかは心もとないけれども。

 

 まぁ私自身、経済学とかにそこまで興味があるわけではないんですが。しかし、貨幣というものは一体何なのか、というところに若干の人文的な興味は持っていて。その絡みでうっかりこの辺まで手を出したという感じです。

 

 正直、アダム・スミスの取っているスタンスに対してどこまで信頼したものか、けっこう読んでいて反感を持った部分もあるので(笑)、難しいなぁというところ。たとえば、彼が労働や仕事を語る際に、怠惰と勤勉の二元論でざっくり切り分けているところとかは端的に賛同できないなと思ったりしました。

 しかし一方で、個々の洞察では思わず唸ってしまうところもあって。お金を「商業を便利にするための道具」とドライに捉えて見せるあたりとかは、けっこう刺激的でした。

 他にも、普段あまり考えないような角度からいろいろ考える契機をもらえたので、まぁ読むのに時間かかりましたが相応の有意義さはあったかなと。

 

 とはいえ、さすがにしろそろ寄り道が過ぎるかなとも思うので、次はもう少し自分の本来の興味関心に近い辺りに戻ろうかと思っていたりもします。

 とりあえず今回はそんな感じ。